マイクロソフト、「Windows 7」向けに最初のサービスパックをリリース

文:Josh Lowensohn(CNET News) 翻訳校正:編集部

2011-02-23 07:51

 「Windows 7」は米国時間2月22日、重要なマイルストーンに到達した。同OSが2009年末にリリースされて以来初となるサービスパックが提供された。

 Microsoftは「Service Pack 1」(SP1)を2011年2月に入ってメーカー向けにリリースした際、一般ユーザーの手には今週届くことになると発表していた。同ソフトウェアは22日中に、「Windows Update」を介して提供される予定で、MicrosoftのDownload Centerではすでに、全バージョン向けの1.95Gバイトのダウンロードバンドルとして提供されている。TechNetサブスクリプション会員とMicrosoftのボリュームライセンス顧客には、同アップデートが先週提供された。

 Microsoftによると、スタンドアロンのアップデートパッケージのサイズは、x86マシン向けで527Mバイト、x64マシン向けで約903Mバイト、「Itanium」チップ搭載マシン向けで511Mバイトであるという。Windows Updateでは、それぞれのダウンロードサイズはかなり小さくなる。

 同サービスパックには、一般ユーザー向けの目新しい機能は何も含まれていないが、Windows 7のサーバ版である「Windows Server 2008 R2」のパフォーマンスを改善する2つの重要なバックエンド機能が追加されている。同アップデートにより、仮想マシンの密度を増加させる「Dynamic Memory」と、シンクライアントハードウェアのグラフィック性能を高める「RemoteFX」の2つの技術が追加される。RemoteFX機能は、Windows 7の一般ユーザー向けのバージョンにも、クライアントサイドサポートという形式で提供される。

 またSP1には、バグや脆弱性に対するいくつかの修正も含まれており、自動アップデート機能を利用しないユーザーや、インターネットに常時接続しないマシンに同アップデートを適用するユーザーには有効かもしれない。その他の小さな変更点としては、HDMIオーディオ機器の性能改善、向きが混在するXPSドキュメントの印刷に関する修正、「Advanced Format」のストレージ機器に対する「サポートの改良」などがある。

 SP1は、2010年7月にまずはベータ版が提供され、10月に同社のテスター向けに最初のリリース候補(RC)版が提供された。2011年1月には同ソフトウェアの製造工程向けリリース(RTM)版が、ファイル共有ネットワーク上にリークしていた。

「Windows 7 SP1」のダウンロードサイズ(配布方法別) 「Windows 7 SP1」のダウンロードサイズ(配布方法別)
提供:Microsoft
◇Windows 7 SP1がリリースされるまで

「Windows 7 SP1」、OEM向けに出荷--一般ユーザーには2月22日提供へ
マイクロソフト、「Windows 7 SP1」の最新ベータを限定公開
マイクロソフト、Windows 7とWindows Server 2008 R2のSP1を2011年前半にリリースへ
MS、マイクロソフト、WPCで「Windows 7 SP1」ベータ版などを発表
MS、「Windows 7 SP1」パブリックベータを7月にリリースへ
MS、MS、「Windows 7 SP1」について言及--メジャーなアップデートはなし

◇さっそく飛び交うWindows 8めぐる憶測

「Windows 8」の社内向け開発ロードマップからリリーススケジュールを読み解く
「Windows 8」タブレットが2012年第1四半期に登場する?--デルのロードマップがリーク

Keep up with ZDNet Japan
ZDNet JapanはFacebookページTwitterRSSNewsletter(メールマガジン)でも情報を配信しています。現在閲覧中の記事は、画面下部の「Meebo Bar」を通じてソーシャルメディアで共有できます。東日本大震災の情報は、特設サイト「ZDNet Japan after 3.11」にまとめています。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  4. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

  5. クラウドコンピューティング

    Snowflakeを例に徹底解説!迅速&柔軟な企業経営に欠かせない、データ統合基盤活用のポイント

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]