Windows Server 2008の「Server Core」を配備し、管理することは一筋縄ではいかない場合もある。本記事では、設定や管理でよく見かける問題を乗り越えるために役立つポイントを解説する。
企業のホストサーバ上で稼働している仮想サーバの数が増えていくとともに、Server Coreインストールを選択するケースも増えてきている。しかしServer Coreインストールでは、一般的なWindows Serverインストールで利用できる数多くのGUI機能を利用することができないのである。Server Coreは軽量なサーバOSであるため、仮想データセンターでの使用に適している。とは言うものの、Server Coreは若干取っつきにくいうえ、実際に運用しながらさまざまなことを学んでいく覚悟が必要であるという点は否定できない。以下では、Server Coreを採用する際に役立つ5つのティップスを紹介する。
1:実験用のマシンを用意しておく
筆者からの最高のアドバイスは、実験用のマシンを数台用意し、Server Coreをインストールしておくというものである。これによって、本番システムへの影響を心配することなく、さまざまなOS設定や管理を試してみることが可能になる。その際には恐れることなく、さまざまな操作を試してみてほしい。実験環境においてServer Coreに対する理解を十分深めておくことで、本番環境に配備されているServer Coreを上手に管理できるようになるはずだ。
2:コマンドプロンプトとPowerShellの違いを理解する
Server Coreの管理にはPowerShellコマンドレットを使わなければならない、という誤った内容を伝えるブログ投稿もいくつかあるようだ。しかし実際のところ、Server Coreの管理はコマンドプロンプトから行うことになる。そして、コマンドプロンプトとPowerShellは違うものなのである。
コマンドプロンプトのルーツはDOSにまで遡ることができる。これはX86/X64プラットフォーム向けのすべてのWindowsに何らかのかたちで存在しているのである。なお、コマンドプロンプトで使用できるコマンドの一部は、PowerShellでも使用できるものの、PowerShell用のコマンドをコマンドプロンプトで使用することはできない。
コマンドプロンプトはServer Coreを管理する際に使用する主なインターフェースとなっている。実際のところPowerShellは、Windows Server 2008のServer Coreでネイティブサポートされているわけではない(とは言うものの、PowerShellのサポートを追加するための方法は非公式ながら存在している)。また、Windows Server 2008 R2のServer Coreでは、PowerShellがネイティブサポートされているものの、デフォルトでインストールされるようにはなっていない。PowerShellをインストールする方法については、Microsoftのサポートページを参考にしてほしい。