3:利用可能なGUI形式のユーティリティを試してみる
Server Coreというものの本質は、GUIの提供されていない軽量なサーバOSであるが、実際のところServer CoreでもGUIを使用することができる。初期のサーバ設定作業で役立てることのできるGUI形式のユーティリティがいくつか提供されているのだ。
こういったユーティリティの中で最も優れているのは(筆者の意見では)、「Core Configurator 2.0」である。これはオープンソースのユーティリティであり、無償でダウンロードすることができる。Core Configurator 2.0は、サーバ名の設定や、ネットワークの設定、サーバのライセンス認証といったことが行える便利なユーティリティである。
このほかにも、MicrosoftはWindows Server 2008 R2において「Sconfig」という設定ユーティリティを提供している。コマンドプロンプトから「SCONFIG.CMD」と入力するだけで、サーバ構成ユーティリティが起動するはずだ。このユーティリティはCore Configuratorとよく似ているものの、オプションはそれほど豊富ではない。このサーバ構成ユーティリティは、ドメインを結合したり、アップデートをインストールする際に役立てることができるだろう。
4:GUI形式の管理ツールについても試しておく
フルインストールを行ったWindows Server 2008サーバの管理を行う際には、「Active Directoryユーザーとコンピューター」や、「サーバーマネージャ」といった標準搭載のユーティリティを使用することになるはずだ。こういったユーティリティは、デフォルトではローカルサーバに接続するようになっているものの、Server Coreを稼働させているサーバを含む、ネットワーク上のほかのサーバを管理するためにも利用できるようになっている。
Server Coreインストールでは包括的な管理ユーティリティがインストールされるわけではないものの、ネットワーク上のほかのサーバから、そのサーバに搭載されている管理ツールを用いることで、Server Coreの稼働しているサーバにリモート接続を行うことができる。このため、GUIの利用可能なWindows Serverを実行している場合と同じ感覚で、サーバの管理を行うことが可能になるわけである。
5:Server Coreの限界を知っておく
Server Coreは軽量なOSであるため、あらゆる目的に適しているというわけではない。Server Core上では実行できないサードパーティーのアプリケーションも数多く存在しているのである。
また、Windows Server 2008 R2をフルインストールしたサーバ上で実行されることの多いさまざまな役割、および役割サービスが、Server Coreインストールではサポートされていない。Server Coreがサポートしている実際の役割は、インストールするWindowsのエディションによって異なっているのである。例を挙げると、Windows Server 2008 R2のWebエディションでは3つの役割しかサポートされていないものの、DatacenterエディションとEnterpriseエディションは以下のような11の役割がサポートされている。
- Active Directory Certificate Services
- Active Directory Domain Services
- Active Directory Lightweight Directory Services
- BranchCache Hosted Cache
- DHCP Server
- DNS Server
- File Services
- Hyper-V
- Media Services(この役割は別途ダウンロードする必要がある)
- Print Services
- Web Services(IIS)
Windows Server 2008 R2の各エディションがサポートしている役割については、Microsoftのこのページに記載されている一覧表を参考にしてもらいたい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。