「Windows 7」で効果的にシステムを復元するには--5つのティップスを紹介

Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 編集部

2011-05-27 08:00

 Windowsシステムでは、クラッシュによってシステムの調子がおかしくなった場合、「システムの復元」機能を用いることによって、システムがきちんと動作していた時の状態に戻せるようになっている。本記事では、この機能を用いる際のティップスと注意点を紹介する。

 「Windows 7」に搭載されているシステムの復元機能は優れものであり、Windowsシステムを過去の状態に戻すことができるようになっている。この機能は、システムの調子がおかしくなった際に重宝するはずだ。ひどいクラッシュの後や、プログラムあるいはユーザーがOSに深刻なダメージを与えた後でも、システムの復元機能を用いることで、コンピュータがきちんと動作していた時の状態に戻すことができるのである。システムの復元機能は簡単に使用できるようになっているものの、パワフルであるがゆえにその使用は慎重に行うべきだろう。以下は、この機能を最大限に活用するうえで知っておくべきことである。

1:ウイルス対策ソフトウェアとの連携

 システムの復元機能では、インストールされているウイルス対策ソフトウェアと連携し、復元中にスキャンが行われるようになっている。そしてウイルスに感染しているファイルが検出された場合、ウイルス対策ソフトウェアによってそのファイルの隔離が行われるというわけだ。こういった連携は、ウイルス対策ソフトウェアによって検知、隔離できない感染ファイルがあるような場合を除いて、とても効果的に機能する。なお、感染ファイルに依存する復元ポイントを使用しなければならない場合、インストールされているウイルス対策ソフトウェアを一時的に無効化し、コンピュータをネットワークから切り離し(感染の拡大を防止するため)、復元プログラムを実行することになる。そして、復元が完了した後、ウイルスの駆除作業に取りかかるわけだ。すべての復元ポイントで感染が確認される場合、復元ポイントをすべて削除し、ウイルスの駆除を行い、コンピュータが正しく動作するようになってから、新たな復元ポイントを作成するのがよいだろう。

2:ウイルス対策の決め手だと考えてはいけない

 上記の項目に関連することであるが、Windowsに搭載されているシステムの復元機能はウイルス対策ツールではないということを肝に銘じておいてほしい。筆者は、システムを以前の状態に戻すことで、コンピュータに感染しているあらゆるウイルスを駆除できると思い込んでいるユーザーを何度も目にしてきた(時には管理者までもがそう思い込んでいることもあった)。システムの復元機能はユーザーデータに手をつけないようになっているため、感染したユーザーファイルも手つかずのまま残してしまうのである。このため、システムの復元機能を使用したとしても、ウイルスに感染する前の状態に復元されることはないというわけだ。

3:使い物になる復元ポイントを常に複数用意しておく

 システムの復元機能では、復元ポイントを複数残しておけるようになっている。また、Windows 7では復元ポイントが自動的に作成される(加えて、Windowsの更新が行われる際にも作成される)ようになっているものの、手動で定期的に復元ポイントを作成しておき、マシンが正常に動作している特定のタイミングでの状態を再現できるようにしておくことをお勧めする。例えば、Windowsのレジストリや、その他の重要な設定に手を加えるサービスパックやアプリケーションを手動でインストールする場合を考えてほしい。こういった場合、アップグレードやインストールに先立って、新たな復元ポイントを作成しておくべきだろう。復元ポイントを手動で作成するには、[スタート]ボタンをクリックし、[コンピューター]を右クリックした後、[プロパティ]-[システムの保護]をクリックし、[作成]ボタンをクリックする。そして新たに表示されたダイアログボックスから、該当復元ポイントを用いて復元した場合にどういった状態に戻るかが明確に分かるような復元ポイント名称を入力する(例えば「Service Pack 1インストール前」など)。

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