アサヒグループホールディングスは上海、深セン、大連の営業3拠点の営業情報可視化システムをクラウドで構築し、9月から本格稼働させる。共同で構築した富士通が8月29日に発表した。
アサヒグループは1994年に中国市場に参入して以来、順次ビール事業の業容を拡大させてきた。中国の拠点間の顧客情報の共有、売上情報の管理などが共通化できていないと課題を認識、それらを取りまとめる業務負荷も高くなっていたという。ビジネス強化のツールとして、クラウドを活用した営業情報可視化システムの構築を検討した。
セールスフォース・ドットコムのPaaS「Force.com」を活用して、顧客情報に加えて、売り上げなどの数字情報をクラウドで蓄積、共有することで、営業活動の業務効率化、顧客サポートのスピード化を図る。クラウド環境の情報分析ツール「SAP BusinessObjects BI OnDemand」を活用することで、帳票の表現力を向上させたという。
顧客や注文状況など日々の活動情報の可視化、情報の共有や分析の強化、属人的であった業務の標準化を実現して、より競争力のある頴娃町活動を展開できるとしている。アサヒグループ本社で、地域別や業態別などの現地情報をリアルタイムに参照でき、変化する消費者ニーズに対して、迅速かつシームレスな対応が可能になるという。クラウド基盤を活用することで、運用を含めたコストを75%削減できたと説明している。