富士通は、9月9日に東京電力および東北電力管内での政府による大口需要家に向けた電力制限令が解除されるのを前に、7月1日から8月31日までの節電への取り組み成果について明らかにした。
同社では、東京電力および東北電力管内(以下、両管内)の39カ所の事業所においては、政府規制の15%削減を上回る20%以上の削減を目標としたほか、関西電力管内でも10%以上の削減を目標に掲げていた。富士通 代表取締役社長の山本正己氏を委員長とする節電対策委員会を設置し、全社規模で活発に取り組んできたという。
「対象となるのは、工場、事業所、データセンター、テナントオフィスなど。データセンターでも数%の電力使用量の削減を実現している」(富士通 環境本部 本部長 竹野実氏)としている。
同社によると、ピーク電力については両管内のすべての拠点において、20%以上の電力削減を達成。一部の組立拠点では最大で41%ものピーク電力の削減が可能になったという。また、関西電力管内でもすべての拠点において、10〜20%のピーク電力の削減を達成した。同社目標を上回る実績となり、「政府要請を超える実績になった」(竹野氏)とする。
使用電力量の絶対量としては、両管内では8%の削減、関西電力管内では6%の削減。「国内拠点全体でも2〜3%の削減を達成した」という。
富士通はなぜ削減目標を達成できたのか
富士通がピーク電力削減において、政府要請を上回る実績を達成した要因には、同社ならではの取り組みが功を奏していることが見逃せない。