マーケティング製品を手がけるシャノンは11月15日、米Salesforce.comとの資本提携を発表した。この提携を背景に、シャノンはSalesforce.comのPaaS上に仮想イベントサービスを構築する。出資額は非公開だが「数千万円」(シャノン)規模の模様。また、日本法人のセールスフォース・ドットコムは出資していない。
セミナーの管理運営ソリューションを展開するシャノンは、Salesforce.comのPaaSであるHeroku上にバーチャルイベントサービス「バーチャルイベントプラットフォーム」を開発する。
バーチャルイベントは、通常の場所や地域に縛られたセミナーと異なり、インターネット空間で仮想イベントを開催できるサービスだ。両社は、マーケティングや広告面でより一層の導入が見込まれるとの認識。そのため、シャノンは告知から集客、コンテンツ管理、開催までを迅速に提供できる新プラットフォームの開発を進める。
バーチャルイベントプラットフォームは、スマートフォンなどを含むさまざまなデバイスからアクセスが可能になるほか、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアとも連携。シャノンの製品やSalesforce.comのサービスとも連携し、オンラインとオフラインのイベントを統合管理できる機能を備えるとしている。サービス公開は2012年秋頃予定。
バーチャルイベント分野では、2009年に米Unisfairが国内市場に参入、日経BP社の仮想イベントを提供した。また、アイティメディアも2009年に米ON24と業務提携し、2010年から国内でサービスを提供している。そのほか、ストーリアワークスは2009年に米InXpoと業務提携し、国内で企業向けに仮想イベント事業を提供中だ。