日本HP、仮想化環境の障害を事前予測するツール群を発表

怒賀新也 (編集部) 2012年03月07日 15時22分

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は3月7日、仮想化技術などで構築するシステム環境の性能を予測し、障害の発生を予測できる分析ツールを同日から販売すると発表した。パフォーマンスに関する膨大な稼働データを、統計理論による独自のアルゴリズムでリアルタイムに分析し、必要な性能情報を予測した上で適切なしきい値を自動設定できる。これにより利用企業は、障害の起きにくい安定したシステム環境を構築できる。

 日本HPソフトウェア事業統括の執行役員、中川いち朗氏は「仮想化およびクラウド環境の拡大により情報システムが複雑化する一方で、ITに障害が起きた際のビジネスインパクトはますます高まっている」とし、障害を事前予測することの重要性を強調した。

 発売を開始したのはIT性能の将来予測ができる分析ツール群「HP Service Intelligence」。予測分析の「Service Health Analyzer」、キャパシティ管理の「Service Health Optimizer」、レポーティングの「Service Health Reporter」で構成する。2011年10月に発表した運用管理ソフトウェア「HP Business Management 9」を拡充するものとして位置付けている。稼動しているサーバやネットワーク、アプリケーションの種類は問わず、障害予測ツールとして独立して導入できるのが特徴だ。

ソフトウェア事業統括の執行役員 中川いち朗氏
ソフトウェア事業統括の執行役員、中川いち朗氏

 新製品群の中心となるService Health Analyzerは、確率論をベースにした独自の障害検知・解析エンジン「Real-time Anomaly Detection(RAD)Engine」が基盤になっている。CPUの使用率やレスポンスタイムの悪化など、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークにまたがるさまざまな要因を把握し、過去の障害発生パターンと照らし合わせるといった手法で、障害の発生を事前に予測する。異常を検出するとオペレーターのソフトウェアにアラートを送信する仕組みだ。稼働状況を自動的に学習するため、時間の経過とともにメンテナンス作業を軽減する効果もある。

 RAD EngineはHPの研究機関であるHPラボが開発したもの。複数の測定値間の相関関係を解析する統計理論、測定値の時間的挙動を自動学習する周期性学習、構成要素間の依存性を測定値評価に加味するといった技術をベースに、異常値を抽出する。過去に誤検知に指定されたパターンは排除する仕組みだ。

 発表会では、米通信会社Sprintの利用例が紹介された。Sprintでは、レスポンスタイムの許容範囲を自動学習し、パフォーマンス障害を発生の30分前に警告する仕組みを構築した。システムを構築したSprintの関係者は「障害の30分前から問題に対応できる点、しきい値のメンテナンスの必要がない点を評価している」と話している。

Sprintは30分前の事前検知を実現した
Sprintは30分前の事前検知を実現した

 価格は、それぞれService Health Analyzerが840万円から、Service Health Optimizerが504万円から、Service Health Reporterは840万円から。

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