Amazon Web Services(AWS)は5月9日、Windows開発者向けのマネージドサービスをグローバルに提供することを発表した。「Amazon Relational Database Services(Amazon RDS)」を「Microsoft SQL Server」に対応させ、PaaS「AWS Elastic Beanstalk」で「.NET Framework」をサポートする。
ユーザー企業はAWSのデータベースとアプリケーションサービスを利用して、開発者が使い慣れたMicrosoftツールでSQL ServerとASP.NETアプリケーションの実装、管理などが可能になる。どちらも東京リージョンで利用できる。
Amazon RDSはリレーショナルデータベース(RDB)実装と管理での作業の複雑さを排除し、設定や運用、スケール調整を容易にできることがメリットとされている。これまでは「MySQL」と「Oracle Database」に対応していた。具体的に対応するのは「SQL Server 2008 R2」のExpressとWeb、Standard、Enterpriseの各エディション。2012年後半には最新版である「SQL Server 2012」にも対応する予定としている。
Elastic BeanstalkはJavaやPHPに加えて.NETアプリケーションを簡単に実装、管理できるようになっている。開発者はアプリケーションをアップロードするだけでElastic Beanstalkが自動的に容量のプロビジョニングや負荷分散、自動スケール調整、アプリケーションの状態監視などを処理できるようになる。
Elastic Beanstalkは、Windows開発者が使い慣れた「IIS 7.5」ソフトウェアスタックを利用しているため、基本コードへの変更は最小限にとどめて既存アプリケーションを実装できるという。開発者はVisual Studio向けのAWS ToolkitかAWS Management Consoleを使用して、アプリケーションと環境を構築する。Elastic Beanstalkは追加料金なしで利用可能。ユーザー企業は、アプリケーションの実行に必要なAWSリソースの料金を支払うことになる。