UPDATE Microsoftは米国時間5月31日、関心を抱くすべてのテスターに向けて、「Windows 8」の最終パブリックプレリリースビルドのダウンロード提供を製造工程向けリリースに先立って開始した。
また同社は31日、「Windows Server 8」と「Visual Studio 2012」(開発コード名:「VS11」)のリリース候補(RC)版の一般ダウンロードも提供開始し、Windows 8のこれまでのテスト工程全体を通してそうであったように、これら3製品の歩調をそろえた。
Microsoft関係者らは、31日のほぼ正式版のWindows 8ビルドを「Release Preview」と呼んでいる。このようなバージョンは従来、「Release Candidate」(リリース候補)として知られていた。Release Preview版は、6月の第1週に提供開始される予定であったため、米国での提供開始は1日早かったことになる。
Microsoftの幹部らは、Release Preview版は機能が完全に揃った状態にあると述べている。ただし幹部らは以前、「Aero」インターフェースの削除など、いくつかのかなり大幅な変更が、Release Preview版以降でもWindows 8に加えられる予定だと述べていた。
Release Preview版が含んでいる機能で、この1つ前のパブリックテストビルドであるConsumer Preview版(つまりベータ版)になかったものは比較的少ない。性能面において、内部的な調整が加えられている。また、ブログ「Building Windows 8」で概要が最近になって説明されていたように、マルチモニターサポートが改善されている。
またWindows SuperSiteのPaul Thurrott氏によると、従来の「スタート」ボタンを表示したり、「Metro Start Screen」の代わりに「Desktop」を直接起動したりできるようにするような改造を防止するため、Windows 8のコードが変更されているという。したがって、Microsoftが折れて、Windows 8をユーザーが好きなように変更できるようにするだろうと期待していた人々はがっかりすることになるだろう。
しかし、「Flash」はまだ廃れてはいないとMicrosoftが認めたという事実には、安堵するかもしれない。5月に入って報じられていたように、Microsoftは、Windows 8のRelease Preview版に搭載される「Internet Explorer 10」(IE 10)の新バージョンにFlashサポートを組み込みため、Adobeと提携した。MetroスタイルのIEではFlashのサブセットがサポートされ、Desktop版のIEではFlashの完全版がサポートされる。つまり、Flashを使用するとして「ホワイトリスト」に挙げられていたサイト(WithinWindows.comによると、HuluやChase Bank、そして、Zyngaといった多様なサイトが含まれる)が、Windows 8のIE 10で動作できるようになる予定である。それほど意外なことではないが、Windowsチームは、「Silverlight」については同様の統合を提供しないと決断している。
Consumer Preview版とRelease Preview版の最も顕著な変更点は、アプリケーションである。Microsoftは、同社独自のインターンや「Bing」チームだけでなく、あらゆる分野の開発者らがMetroスタイルのアプリケーションを構築するよう、取り組みを続けてきた。Consumer Preview版にプリロードされていたMicrosoftによるアプリケーションプレビューは今回、拡大されている。またMicrosoftは5月に入って報じられていた通り、「News」「Travel」「Sports」などのMicrosoftが開発した新しいWindows 8アプリケーションも追加した。Metroスタイルのアプリケーションは、Windows 8が製造工程向けリリース(RTM)された後も引き続き、Windows 8に統合された「Windows Store」を介して開発者らが提供するアップデートによって、進化し続けることが見込まれる。
Microsoft関係者らは、Windows Server 8のRC版も機能が完全に装備された状態であり、ベータ版以降に追加された新機能はないと述べている。Visual Studio 2012のRC版については、5月に入って同社関係者らが明らかにしたように、UIのカラースキームが変更されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。