デルは6月28日、プライベートクラウドの基盤となるパッケージ製品「Dell vStart」の販売を開始した。Cisco SystemsとEMC、VMwareが共同で展開する「Vblock」の競合製品になる。
Dell vStartは、サーバとストレージ、ネットワーク、ケーブル、管理ツールを中国拠点(福建省のChina Customer Center)でラッキングして出荷する。すべて事前に検証が終わっている。サーバとして「Dell PowerEdge」、ストレージに「Dell EqualLogic」、スイッチに「Dell PowerConnect」を採用している。
「VMware vSphere」と「Microsoft Windows Server 2008 Hyper-V」の2つのハイパーバイザの製品ラインを選ぶことになる。仮想マシン50台までをサポートする「Dell vStart 50v」(vSphere対応)と「Dell vStart 50m」(Hyper-V対応)があり、100台までをサポートする「Dell vStart 100v」「Dell vStart 100m」、200台までの「Dell vStart 200v」「Dell vStart 200m」という3種類6製品で構成される。
vSphere対応モデルでは、運用管理ツール群の「VMware vCenter」とシームレスに連携できる管理ツールを搭載することで、信頼性の高いシステムを簡単かつ効率的に運用、管理できると説明する。ハードウェアやイベントログ、アラートやファームウェアの管理をvCenterサーバで統一的に管理でき、ハードウェアの障害が発生した場合に仮想マシンを退避するなど自動連携が可能ともしている。
同モデルは、vCenter(60日間トライアルライセンス)がインストール済み。管理ツール「Dell Management Plug-In for VMware vCenter」「Dell EqualLogic HIT/VE Plug-In for VMware vCenter」も含まれる。
Hyper-V対応モデルはオプションで運用管理サーバ「Microsoft System Center」を導入すれば、運用管理を自動化できるとしている。同モデルには「Microsoft Windows Server 2008 R2 Data Center Edition」が含まれている。サポート対象の仮想マシン数は無制限とななっている。
最少構成時の参考価格はvStart 50vとvStart 50mが1456万688円、vStart 100vとvStart 100mが1956万7022円、vStart 200vとvStart 200mが3068万4598円からとなっている。