現時点では、各種データを表示できるトレンドグラフや計測値履歴表示、フローシート、警報メールの機能を提供。10月以降には状態表示、日報、月報などの機能を追加するという。
「自治体においては、別の業務で利用しているタブレット端末を水道施設管理にも利用したり、職員が利用しているスマートフォンやタブレットをそのまま業務利用するといった動きが進んでいる。個体の認証機能によって、BYODの広がりにも対応していきたい」という。
韓国・中国で展開へ
やくも水神シリーズの大きな特徴のひとつに、Rubyで開発されたアプリケーションであるという点が見逃せない。

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小松電機産業が本社を置く島根県松江市は、Rubyを開発したまつもとゆきひろ氏が拠点としている地でもある。同社は2003年にRubyを採用、「開発期間が短縮できること、人材育成がしやすいという点でも、Ruby採用のメリットは大きい」と田辺氏は語る。
やくも水神は今後、韓国や中国市場に向けた展開を開始する一方で、国内におけるソリューション型の提案にも乗り出す姿勢を示す。
「単なる水道施設監視システムに留まらず、解析機能の搭載やコンサルティング型の提案体制を整えることで、より効率的な上下水道の運用が行えるようにしていきたい」とする。
たとえば、一定の水量をタンクに確保するといった場合にも、トレンドデータをベースに今後の使用量などを予測し、それをもとに深夜電力を使用して電気料金の安い時間帯にポンプを作動させたり、節電につなげるといった提案などがあげられる。
「小松電機産業だけの販売体制ではカバーできない部分でもあり、コンサルティングパートナーなどを含め、水神ブランドの製品を販売する協業パートナーとの連携を進めるといったことも、今後は検討していきたい」としている。
同社では、今後3年で累計1万施設への導入を計画している。パートナーとの協業展開も、重要な鍵となりそうだ。
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