日立製作所はユニファイドストレージ「Hitachi Unified Storage VM」の販売を9月26日から開始した。価格は2902万2000円から。エンタープライズディスクアレイ「Hitachi Virtual Storage Platform」で培った技術を搭載している。
Unified Storage VMは、ストレージデバイス仮想化機能「Hitachi Universal Volume Manager」とリモートコピー機能「Hitachi Universal Replicator」を搭載している。Universal Volume Managerを搭載することで、機種の異なるストレージのボリュームを1台のUnified Storage VMのボリュームとして最大64Pバイトまで一元管理でき、大規模システムへの対応と運用管理の負荷を軽減できるという。
データを移行する際には、異なる装置のボリュームをUnified Storage VMのボリュームとして同様に管理できる。既存のストレージからのデータ移行時のシステム停止時間を短縮できるという。
ボリューム容量仮想化機能「Hitachi Dynamic Provisioning」やストレージ階層仮想化機能「Hitachi Dynamic Tiering」も搭載。Dynamic Provisioningはストレージの実装容量に依存せずに、サイズの大きな仮想容量を定義できる機能であり、オプションで提供されるDynamic Tieringはデータのアクセス頻度に応じて適切な記憶媒体にデータを自動で保存できる機能。これらの機能を活用することで、ボリュームや記憶媒体を効率的に利用できるとメリットを説明している、
Universal Replicatorは、データ保護と災害復旧(DR)での目標復旧時点(RPO)の短縮を支援する機能。ストレージシステム間でのデータ複製をサーバによるデータ更新と非同期に行うことで、距離の離れた遠隔サイトでも、サーバの業務処理に影響を与えずに、データを複製できる。
データ更新を更新の順序も含めてストレージ装置内の変更履歴(ジャーナル)ファイルに記録して、遠隔サイトに転送する方式を採用。これで、回線帯域の変動影響を受けにくく、データの更新順序を更新単位で保障した信頼性の高いデータ複製が実現すると強調している。
Universal Volume ManagerとUniversal Replicatorは、大規模向けのVirtual Storage Platformに搭載されていた技術。今回ミッドレンジストレージに搭載することで、システム導入にかかるコストを抑えつつ、運用性と信頼性の高いデータ保護ができるようになるという。
11月から提供されるオプションのファイルモジュールを導入すれば、ブロックデータとファイルデータを1つのシステムにまとめて格納できる。標準で搭載されるストレージハードウェア管理ソフトウェア「Hitachi Device Manager」でブロックとファイルという両方のデータを容量や利用状況を確認して割り当てられる。同一の画面から管理できる。複数のストレージ装置を使い分けて、データを管理し分ける必要がなくなり、運用管理の負担を軽減できると説明している。