IDCフロンティアは10月16日、専有の環境で仮想マシンを構築、運用できる「IDCフロンティア プライベートクラウドサービス(IDCFプライベートクラウド)」の提供を開始した。クラウド管理ソフトウェアとして「Apache CloudStack」を採用している。
同社はIDCFプライベートクラウドについて、パブリッククラウドで提供している専任担当による運用サポートを提供するマネージド型と、ウェブ経由で利用者自身がITリソースを構築、管理できるセルフポータル型のメリットを併せ持つと強調。リソースを専有してCloudStackを活用して、クラウドの管理、運用環境も提供するサービスとしては国内初という。
同サービスは、24時間365日の監視、運用保守を事業者側が行うサービスと説明している。セキュリティ上の要件から利用が難しかったパブリッククラウドと同等の柔軟性を、数十から100台以上の中規模以上のシステムを専有環境で月額課金で利用できるという。
IDCFプライベートクラウドは、サービスレベル管理(SLA)99.995%を保証している。CloudStackを採用することで、ダッシュボードからアカウントの発行や仮想マシン(VM)の管理機能が提供される。ネットワークは専有の冗長構成で標準の100Mbpsから10Gbpsまで拡張できる。標準構成は約80台のVMを収容して、約40台単位で増設する。APIでクラウドサービスのコントロールとプログラムで運用も自動化できるという。
パブリッククラウド | IDCFプライベートクラウド | オンプレミス型プライベートクラウド | |
---|---|---|---|
リソース | 共有 | 専有 | 専有 |
運用管理 | 事業者 | 事業者 | 利用者 |
管理ツール | ○ | ○ | × |
自動化 | ○ | ○ | × |
クラウド管理ソフトウェア |
CloudStack ・アカウント、リソース、仮想マシン、ストレージ、ネットワーク、テンプレート、イベントを管理 |
---|---|
ハイパーバイザ |
VMware ESXi ・ホストやインスタンス、イベントを管理するvCenterも提供 |
ハードウェア |
ホストサーバ(4台) 専用ストレージ(プライマリ:ディスクボリューム) 共用ストレージ(セカンダリ:アーカイブ) L2スイッチ |
ネットワーク |
IPアドレス ・グローバル(/25)、プライベート(/22) インターネット接続 ・100Mbps、300Mbps、1Gbps(以降1Gbps単位での増速) プライベート接続 ・オフィス間、クラウド間、データセンター間 |
仮想アプライアンス |
バーチャルルータ(冗長構成、GUI環境の提供) ・ファイアウォール、ロードバランサ、NAT、VPN |
テンプレート |
Myテンプレート作成 ・LAMP構成、ロードバランサ、Vyattaなども提供 |
監視運用保守 |
24時間365日 ・ハードウェア、ネットワーク、サービス、イベントログ監視 仮想マシン障害 ・フェールオーバー機能 ハードウェア障害 ・オンサイト交換(24時間365日) |
提供データセンター | 白河データセンター |