SCSKは10月16日、プライベートクラウドを構築する上で必要なソフトウェアをハードウェアにまとめたクラウドアプライアンス「Cloud System ENABLER」の提供を開始した。価格は495万円から。ハイブリッドクラウドにも対応する。
Cloud System ENABLERは、プライベートクラウド構築で必要なハイパーバイザやクラウド管理ソフトウェア、負荷分散装置、ストレージなどを一つにまとめたアプライアンス。クラウド管理ソフトウェアに現在オープンソースソフトウェア(OSS)となっている「Apache CloudStack」の商用版「Citrix CloudPlatform」を搭載して、オープンなアーキテクチャになっていると説明する。
コンポーネント | ハード、ソフト |
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サービスポータル | Citrix CloudPlatform |
ファイアウォール | Citrix CloudPlatformかVyatta |
ロードバランサ | Citrix CloudPlatformかRiverbed Stingray |
クラウド管理 | Citrix CloudPlatform |
ハイパーバイザ | Citrix XenServerかVMware vSphere |
サーバ | HP Proliant Generation8 |
ネットワーク スイッチ | Arista 7000 |
ストレージ | HP 3PARかVAStorage |
プライベートクラウド向けとして、権限管理機能を搭載して、部署ごとの利用量に応じた費用請求やユーザー管理、仮想マシンテンプレートライブラリ、セキュリティ管理などを容易に設定できるという。SCSKのクラウド管理ツール「PrimeCloud Controller」や米RightScaleのクラウド管理サービスと連携する。SCSKのクラウドサービス「USiZE」とも連携し、オンプレミスのシステムやパブリッククラウドの「Amazon Web Services」と連携、相互運用も可能という。
アプライアンスであることから、初期構築工数を削減できる。構築コストを70%程度低減でき、通常半年以上の期間を要する環境構築を最短1カ月で実現できると説明している。ユーザー管理やサービス管理、課金データ管理といった管理機能を搭載していることで、パブリッククラウドの基盤としても活用できる。
提供される製品は、搭載可能な仮想マシン(VM)の数が異なる3つのモデルが提供される。20VMのスターターモデル、48VM~のエンタープライズモデル、448VM~のサービスプロバイダーモデルだ。今後、分散ストレージ機能を追加したモデル、企業向けアプリケーションやモバイルアプリの開発実行環境を準備したモデルなど、順次リリースしていく予定としている。