重機メーカーIHIのエネルギー・プラントセクターのガスプロセス部門が人材管理ソフトウェア「Rosic人材マネジメントシステム」(インフォテクノスコンサルティング提供)を5月から稼働させている。若手従業員の個々のキャリアやスキルの可視化を図っている。
同部門は、国内市場の成熟から海外進出が加速する中で、従来の全社統一の人材育成に加えて、部門の専門領域に根ざした教育、育成が重要になると認識。2008年から部門のニーズに特化した教育育成制度を構築している。
この教育育成制度を有効に活用して、市場の変化に対応できる人材を育てるには、従業員自らが考えて作り上げていくという文化を浸透させる必要があると判断した。こうしたことから、入社してから15年までの若手従業員のキャリアやスキルを可視化して、それに基づいて自らのキャリアプランを立てていける仕組み作りを構築することを決めている。
この仕組み作りでは(1)部門が必要とする人材データの一元化、(2)個々のキャリアやスキルの可視化を実現――という要件からRosic人材マネジメントシステムの採用を決めた。既存データの整備や取り込み、社内システムとの連携などを展開して5月から稼働させている。
稼働させているシステムは、育成に必要な人材データを一元化し、新卒入社から15年間の想定キャリアプランを公開して、それに基づいた自らのキャリアプランを立てられるインフラとすることを狙っている。キャリアプランと実績を可視化し、スキルの期待値と現状を可視化することも狙っている。
今後は、入社後15年までの若手のキャリアだけでなく、50歳以降のシニアのキャリアマネジメントにも活用することを考えている。キャリアやスキルの情報をプロジェクトと連携させて、リソースを管理することも視野に入れて、総合的に活用することも考慮している。