チェックポイント、中堅中小向けマネージドセキュリティに参入--本富新社長

齋藤公二 (インサイト) 2013年08月21日 16時39分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは8月21日、本富顕弘(ほんぷ・あきひろ)氏の新社長就任に伴い、日本市場での事業戦略説明会を開催した。本富氏は、ファイアウォールを中軸にした総合セキュリティベンダーとして認知度向上を図るとともに、国内で新たに中堅中小企業(SMB)を中心としたマネージドセキュリティサービス(MSS)に参入することを明かした。

 本富氏は、社長就任にあたりパートナーやユーザーなどと話し合いを進める中で、チェック・ポイントの強みを次の5つに整理できたという。

  • 20年にわたるセキュリティの老舗である
  • セキュテリィ技術で複数の分野でナンバーワンである
  • セキュリティの可視化、管理製品を持っている
  • 世界で10万社超、日本で数千社のユーザー企業がいる
  • 日本で150社超のパートナーがいる

8月1日付で代表取締役社長に就任した本富顕弘氏。1963年生まれで、北海道大学工学部卒、米ピッツバーグ大学MBAを修了。これまでにTRADOSジャパン(現SDLジャパン)、日本ネッテグリティ(現CA Technologies)を経て、ウォッチガード・テクノロジー・ジャパンで代表取締役社長を務めた経験を持つ

 「チェック・ポイントと言うと、これまではファイアウォールのナンバーワンベンダーという認識が多い。ファイアウォール以外にもさまざまな製品を展開しているが、そのことは十分に知られていない。今後は、こうした複数の強みをもつベンダーであることを強く打ち出していく」(本富氏)

 同社の製品群は“Software Bladeアーキテクチャ”と呼ばれる、ネットワークやアプリケーションといったそれぞれの機能ごとに提供する製品が相互に連携して動作することが特徴だ。たとえば、ウイルス対策や不正侵入防止システム(IPS)、情報漏洩防止(DLP)、ウェブセキュリティ、モバイルアクセス管理、ID管理などといった機能ごとにログを取得し、SmartEventと呼ばれる機能でセキュリティの状況を詳細に可視化、管理する。

 製品の提供形態についても、ファイアウォールなどの専用アプライアンスのほか、Software Bladeの各モジュールをカスタマイズして組み込む総合アプライアンス製品に加えて、クラウド環境(Amazon Web Services)下で利用できる仮想アプライアンス製品がある。海外では、セキュリティシステムの監視や運用を引き受けるMSSを展開している。

 日本市場での製品戦略については、こうしたグローバルレベルでの製品ラインアップを踏まえながら、次の5つに注力すると説明した。

  1. Software Bladeによる既存のファイアウォールから次世代ファイアウォール(NGFW)へのシフト
  2. 国内でもアプライアンス販売からサービス提供までを展開
  3. 従来のような大企業だけでなくSMBもターゲットにする
  4. シンプルな製品ラインアップにする
  5. 日本語対応、日本仕様をサポートする

 中でも肝と言えるのが、SMB向けへのフォーカスだ。本富氏は、その背景について、最近の標的型攻撃で大手企業の攻撃の窓口として、その取引先であるSMBが狙われるケースが増えている事情があると説明した。

 「中堅中小企業は、セキュリティの保護レベルは低いが、保有している情報のレベルが高く、犯罪者にとっては、スイートスポットになっている現状がある。大企業(への攻撃)の踏み台になるリスクを避ける対策が求められている」(本富氏)。具体的には、大企業向けの機能をSMB向けに提供できるようにした総合アプライアンス「Check Point 1100」の展開に注力するという。

 日本対応については、単にUIのローカライゼージョンにとどめるのではなく、日本の事情に考慮したセキュリティ対策を実施していくことを指している。たとえば、「GREE」や「LINE」といった日本発のスマートフォンアプリやネットサービスについて、アプリケーションのデータベースとして管理し、可視化できるようにすることなどだ。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell Technologies World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]