編集部からのお知らせ
Pick up! ローコード開発の行方
「これからの企業IT」の記事はこちら
Oracle OpenWorld 2013

ビッグデータで収益を上げる世界的企業--Oracle OpenWorld 2013

怒賀新也 (編集部)

2013-09-25 10:38

 米Oracleがサンフランシスコで開催している年次イベント「Oracle OpenWorld 2013」の2日目となった9月23日、基調講演に米Oracle社長のMark Hurd氏が登壇した。テクノロジの話に終始した最高経営責任者(CEO)のLally Ellison氏とは対照的に、ユーザーによるビッグデータとアナリティクスの活用事例を紹介した。

Oracle社長のMark Hurd氏
Oracle社長のMark Hurd氏

 Hurd氏は自らがビジネススクールで学んだ時の話に触れた。「当時、顧客のうち95%の満足度が取れればそれでOK。残り5%を振り向かせるには大きなコストがかかると教わった」という。だが「今は違う」とHurd氏。「ソーシャルメディアの台頭により、残りの5%に悪意のある者がいれば、結果として企業ブランドを毀損(きそん)するような事態が起こるリスクが高まる」と話す。

 このため「自社製品を誰に売るか、誰に売らないのかをじっくりと考えなくてはならなくなっている」と指摘。ソーシャルメディアがなかった頃の常識が現在は通用しなくなっているとの考えを示した。

 では、実際に、どんな企業がソーシャルデータなどを含むビッグデータを活用し、ビジネスに生かしているのか。講演にはTomson ReutersやAirBus、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の幹部が登場し、活用方法などを紹介した。

嵐で原油価格はどうなる

 このうち、Tomson Reutersは、金融関連などの専門家に向けて情報を提供している。登壇した同社のグローバルデータセンター担当シニアバイスプレジデント、Mark Bluhm氏は「ビッグデータ分析をずっとやってきた。大事なのは結果につながるデータだ」と話す。

 「データは正しくないといけないですよね」と話すHurd氏に対して「アナリティクスが特に重要です」と指摘した。

 「例えば、太平洋で嵐が起きたときに、それが石油価格にどう影響するのか。タンカーはどうなるのか。その情報がビジネスチャンスにつながるのです」(Bluhm氏)

 Tomson Reutersは「Exalytics」のユーザーで、社内だけでなく、顧客の資金運用状況なども分析している。

 また、Hurd氏が特に強調したのが航空機メーカーのAirBusによるOracle製品の活用方法だ。AirBusは、1台の航空機におよそ100のセンサを取り付け、データを収集。AirBusとして管理するセンサの数は10万に上る。

 以前は、新たな航空機をテストするのに1年ほどのテストをしていたという。こうしたデータをAirBusのエンジニアが分析することで「テストフライトから6日間あれば、別のテストへと移行できる体制ができてきた」。Airbusの担当者によると、テストにかかるサイクルタイムが6分の1にできたという。

 一方、これについてHurd氏は「こうしたデータがデータベースに入ってくるというのはOracleのビジネスにとって大きい」と話している。

NYSEのCEO、Duncan Niederauer氏
NYSEのCEO、Duncan Niederauer氏

 NYSEもOracleユーザーだ。12あったデータウェアハウス(DWH)を1つに統合。ロンドン郊外とニュージャージーに大きなデータセンターを建て、テクノロジへの支出を30%減らした。さらに、年間2億ドルのコスト削減が可能になったとしている。

 登壇したNYSEのCEO、Duncan Niederauer氏は「NYSEというと市場だと思っているかもしれないが、実際はビジネスをやっている企業だ。毎日2Tバイトのデータを扱い、2兆5000億ドルに上るトランザクション規模がある。Oracle導入でレイテンシは1000倍も改善した。ビジネスの特性から考えて、みなさまの企業と同様かそれ以上にセキュリティが高くないといけない」と話した。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    社員の生産性を約2倍まで向上、注目の企業事例から学ぶDX成功のポイント

  2. コミュニケーション

    真の顧客理解でCX向上を実現、いまさら聞けない「データドリブンマーケティング」入門

  3. クラウドコンピューティング

    家庭向けIoT製品の普及とともに拡大するセキュリティとプライバシー問題─解決策を知ろう

  4. クラウドコンピューティング

    クラウドの障害対策を徹底解説!4つの方法とメリット、デメリット

  5. セキュリティ

    サイバー犯罪の標的となるMicrosoft製品、2019年に悪用された脆弱性リストからの考察

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]