2013年のモバイルテクノロジ分野では、ウェアラブルデバイスの台頭から、ほとんどのモバイルプラットフォームの進化に至るまで、さまざまな動きがあった。Windows 8.1の登場は、それらすべてのうちで最も重要なものと言えるだろう。
提供:James Kendrick(ZDNet)
これは衝撃的な主張だと感じる人もいるかもしれないが、Windows 8.1の登場は2013年にわれわれが目にしたモバイルテクノロジ関連の動きのなかで最も大きな意味を持つ出来事だったのである。Windows 8.1はモバイルプラットフォームの将来を左右するとともに、モバイルテクノロジとMicrosoftの双方に大きな影響を与える可能性を秘めているのだ。
Windows 8.1の登場は、先代の「Windows 8」の登場よりも重要な意味を持っている。先代は、Microsoftが会社として「Windows」の仕切り直しを行った成果である。同社の技術者らは将来のテクノロジがモバイル分野にあるということを見抜いたわけだ。このため彼らは、それまでのWindowsを全面的に見直し(とは言うものの、その核となる部分はWindows 8の奥深くに息づいている)、モバイル向けOSとデスクトップ向けOSの溝を埋める新たなバージョンを生み出したのである。
この取り組みは印象深いものであったが、当初の目標であったモバイルの本質に対する取り組みは十分なものとは言えなかった。うまくいった部分もあれば、うまくいかなかった部分もあり、Windowsを愛用しているユーザーでさえもさまざまな機能について不満を口にしていた。
そう、Windows 8.1はモバイルOSなのである
OSにアップデートは付きものであるが、Windows 8.1は主に、最初のリリースに対する人々の不満を解消するために作成されたと言ってよいだろう。モバイル分野はWindowsとMicrosoftの双方にとって無視できないくらい大事なものであるため、タブレット上で同OSをより快適に動作させることが非常に重要だったというわけだ。
Microsoftのこの取り組みは成功したと言える。つまり、Windows 8.1によって同OSはタブレット向けのより優れたプラットフォームになったわけである。また同OSは、モバイル分野とは切っても切り離せない関係にあるノートPCにとっても優れたプラットフォームになった。なお、このアップデートでWindowsはモバイル分野における盤石の地位を築くとともに、モバイル分野以外のPCを稼働させる強固なプラットフォームという位置付けもしっかりと守り続けている。