大元隆志のワークシフト論

5年後のキャリアを考える自分軸の作り方(後編)

大元隆志(ITビジネスアナリスト)

2013-12-27 07:30

 前編はこちら

価値観でつながるパートナーを作る

 利害関係に縛られない、価値観を共にするパートナー、またはコミュニティに参加するといい。どれだけ入念に計画したとしても上手くいかないこともある。厳しい航海をたった1人で耐え抜くのはとても辛いこと。時には励ましあい、笑いあう仲間が生きて行くには必要だ。

 もし、幸いにも価値観を共有し生涯を共にする伴侶に恵まれ、家庭を築くことができたならば、あなたが辛い日々を送っていたとしても家族が支えになってくれるだろう。

百見は一動に如かず

 漢書の「趙充国伝」に記された「充国曰、百聞不如一見、兵難ヶ度、臣願馳至金城、図上方略」という一文。これが現代に伝わる「百聞は一見に如かず」の出典とされている。前漢の将軍趙充国は、キョウの反乱を抑えるため、戦況を判断するには百の伝聞を聞くより、自分の目で見た方がはるかに良い判断ができると進言し、自ら戦地に赴き見事反乱を収めた。

  一方、現代は「百見は一動に如かず」とでも言う状態ではないかと考えている。科学が発達しておらず、伝聞で戦略を立てていた前漢の時代。当然インターネットもパソコンも存在しない。「自分の目で見た方が早い」という気持ちになるのもうなずける。しかし、現代は情報が氾濫する時代である。虚実の混ざった情報もあれば、1つの事象を肯定する意見もあれば、批判する意見も飛び交っている。

 このような情報があふれる時代において大切なことは行動に移すことである。情報を見て、考えれば動きが鈍り、結果を求めれば動かなくて済む理由を考えてしまうからだ。

 自分の考えたキャリアパスに向けて、何か1つでも一歩足を前に進める。その踏み出した一歩から得られる経験こそが、これからの時代を生き抜く何より大切な武器なのである。

 「一年の計は元旦にあり」という言葉がある。ささやかな第一歩として来年の自分軸を作ってみてはいかかだろうか。

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