鹿児島市に本社を置くMisumiは、傘下12社を含むグループ企業の人事給与システムを刷新し、2013年10月から本番稼働させている。以前に比べて給与関連の月次業務の作業量を30%効率化するなどの成果を得たという。パッケージを提供したSCSKが1月22日に発表した。
Misumiは石油・ガスなどの販売からスタートし、幅広いジャンルの流通、小売や外食産業を手掛けている。今回、これまで使ってきた人事給与システムが保守期限を迎えるため、将来の環境変化に柔軟に対応できるシステム基盤の構築を目指して、システムを刷新した。これまで、同社の会計システムと人事給与システムは別のパッケージで運用しており、システム機器が分散していたため、インフラ運用負荷が高く、また、マスターデータの一元管理やデータ連携が実現できていなかったため、二重入力が必要になるなど給与関連業務が非効率といった課題があった。
新たな人事給与システムには、導入期間などの面から統合基幹業務システム(ERP)を用い、その標準機能を生かす方針で選定した。会計システムとして以前から使っているSCSKのパッケージ「ProActive E2」に、人事給与システムもそろえることを決めた。
これにより、1つのシステムでグループ全体の人事管理、給与処理が可能となり、システム運用負荷を軽減。給与処理に関する仕訳伝票のシステム連携などにより業務効率の改善や決算早期化が実現できた。今回のシステム更新により、給与明細のウェブ化によりグループ全体における給与明細配付業務量を30%効率化。経理への自動仕訳により伝票仕訳業務量も30%効率化した。システム統合による機器の削減といった成果が得られたという。また、標準機能を生かして導入したことで、今後の制度改正やITインフラの進化などにもパッケージのバージョンアップで対応できると期待しているという。ビジネス環境の変化に強いシステム基盤が得られたとしている。