アドビ、技術文書作成向け編集ツールの最新版を発表

ZDNET Japan Staff

2014-01-23 16:14

 アドビシステムズは1月15日に、テクニカルライターや、ヘルプやポリシーなどの文書作成者、教育用資料のデザイナーなどを対象にした編集ツールの最新版「Adobe Technical Communication Suite 5」を発表した。

 最新版では、XML/DITA(Darwin Information Typing Architecture)の編集機能や文書型定義(DTD、Document Type Definition)をサポート。規格に準拠したテクニカルコンテンツを効率的に作成できるという。ワンクリックでHTML5、電子書籍、ネイティブのモバイルアプリケーションなどのフォーマットに出力できるため、iPadやその他のタブレット、スマートフォン、電子書籍リーダー、ウェブ、デスクトップへの配信を通じてコンテンツの提供範囲や利用を拡大できるとしている。

 今回アドビはTechnical Communication Suiteの主要コンポーネントをすべてアップデートした。そのうち重要なものの1つは、プラグインなしでマルチチャンネルへのパブリッシングに利用できる編集ツール「Adobe FrameMaker 12」だ。これは、寄稿者や各分野の専門家が、コンテンツ作成のプロセスに参加するためのXML編集に特化した製品。直感的なユーザーインターフェースにより、たとえコンテンツの編集作業が進行中でも、各分野の専門家がリアルタイムに、コンテキストに沿った形で作業に加われるという。それにより、レビューや承認のサイクルを迅速化するとしている。

 もう1つが、ワンクリックでレスポンシブなHTML5コンテンツを生成できる「Adobe RoboHelp 11」だ。HTML5、EPUB 3、KF8、MOBI、CHM、PDFを含む17種類の出力フォーマットに対応していることで、端末を問わずにパブリッシングできるという。

 さらに、eラーニングに向けのコンテンツを作成する「Adobe Captivate 7」、動的なビデオプレゼンテーションを作るための「Adobe Presenter 9」、PDF機能の「Adobe Acrobat XI Pro」も追加している。

 米Adobe Systemsの出版ビジネス部門でシニアバイスプレジデントを務めるNaresh Gupta氏は「技術文書が製品やサービスそのものに競争力を与えることを企業が認識し始めている」とし、ヘルプ情報の充実などの重要性が高まっていると説明した。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「100人100通りの働き方」を目指すサイボウズが、従業員選択制のもとでMacを導入する真の価値

  2. セキュリティ

    最新調査が示すセキュリティ対策の「盲点」とは?|ゼロトラスト、生成AI、サプライチェーンリスクの実態

  3. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  4. セキュリティ

    セキュアな業務環境を実現する新標準「Chrome Enterprise Premium」活用ガイド

  5. セキュリティ

    「脱VPN」で実現するゼロトラストセキュリティ!VPNの課題を解消し、安全なリモートアクセスを確立

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]