Amazon Web Servicesは、これまでリミテッドプレビューとしていた仮想アプリケーション環境「Amazon AppStream」について、全てのデベロッパーが利用可能にしたことを明らかにした。同時に、いくつかの重要な機能を強化した。この情報は、AWSシニアエバンジェリスト Jeff Barr氏がAWS公式ブログで明らかにしたもので、3月18日に日本語訳が公開された。
AppStream のアーキテクチャ(Amazon提供)
AppStreamは、AWS上でアプリケーションを実行し、グラフィックやオーディオなどをクライアントにストリーミング配信するサービス。計算やグラフィックなどの処理はAWS側で行われるため、端末の能力に依存せず複雑なアプリケーションも実行できるほか、クライアントアプリケーション次第で多彩なデバイスをサポートすることが可能。2013年11月にラスベガスで開催されたAWSコミュニティイベント「re:Invent 2013」で発表され、当初は一部の開発者のみが利用可能なリミテッドプレビューという扱いで公開されていた。
今回、そのリミテッドプレビューが解除され、全てのデベロッパーがAppStreamを利用できるようになった。また、リミテッドプレビュー期間中のフィードバックを受け、以下のようにいくつかの重要な機能が追加されている。
- 自動化されたバージョン検出:AppStreamはクライアントを作成するのに使用したSDKのバージョンを検出し、互換性のあるバックエンドのサービスを自動で起動するようになった。これにより、クライアントのアップグレードを必要としないで、AppStreamとSDKを進化させることができる
- Macクライアントのサポート:Mac上で実行するクライアントの開発が可能となる、OSX SDKを用意
- クライアントSDKの改良:クライアントSDKが改良され、ゲームコントローラーもサポートするようになった。また、キーボードやタッチイベント用の拡張された入力マッピングモデルも提供するようになった
- スタートガイドの単純化:ドキュメントとパッケージングモデルを改善し、最初のアプリケーションをすぐに実行できるようにした