データのライフサイクル管理が重要に--日本HP、アーカイブなど新ソフト

中城朋大 (インサイト) 2014年04月09日 11時46分

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 日本ヒューレット・パッカード(HP)は4月8日、インフォメーションガバナンス関連の3つの新ソフトウェア製品を発表した。新製品はデータアーカイブ「HP Consolidated Archive(HPCA) 8」、クライアントPCバックアップ「HP Connected Backup 8」、イメージングOCR「HP TeleForm 10」。すでに4月から提供されている。

 新製品の背景には、データのボリュームが増え続ける中でいかにしてデータをハンドリングし、簡素化するかという課題があるという。

春木菊則氏
日本HP オートノミー・インフォメーションマネジメント統括本部 統括本部長 東アジア担当 春木菊則氏

 日本HP オートノミー・インフォメーションマネジメント統括本部 統括本部長 東アジア担当の春木菊則氏は「データが生成され、保管され、使われる過程で、いかに人の手を使わずに管理していくかが企業に求められている。廃棄せずにどんどん貯めていこういう風潮もあり、データのライフサイクル管理はますます重要になっている」とし、それら課題に対しインフォメーションガバナンス製品が対応できるとした。

 同氏によると、HPのインフォメーションガバナンス製品の強みは、すべての製品が「IDOL」という基盤の上で動作、連携することで情報の生成から伝達、保管、保存、アーカイブ、廃棄までを一貫して管理できる点だという。今回発表された3製品ではConsolidated Archive 8がインフォメーションアーカイビング分野に該当し、Connected Backup 8がデータ保護の分野に該当し、TeleForm 10がエンタープライズコンテンツ管理の分野に該当するとした。

 Consolidated Archive 8はメールやドキュメントをアーカイブし、データの効率的な活用、機密情報を監査、監視する。ExchangeやNotesなどを含めた400以上のソースリポジトリに対応し、1000以上のデータ形式に対応する。大きな特徴は、リアクティブなアーカイブ検索が可能な監査機能と、プロアクティブなアーカイブ検索が可能な監視機能だ。

 監査機能では、アーカイブ内に埋もれてしまうデータを後から探せる全文検索のほか、検索結果をケースとして登録し、そのケースに関係するメールを抜き出して保全、該当メールをエクスポートできる。たとえば、特定の訴訟に関するメールデータやドキュメントを事前にタグ付けなどしなくても探せるようになる。春木氏によると、2001年のEnronの不正会計事件で、米証券取引委員会(SEC)がそのような使い方をしたという。

 監視機能では、監視ポリシーを設定しておくことでポリシーに沿ったメールを自動的にチェックし、問題のあるメールを検閲エリアに留まらせることが可能だ。産業スパイが情報を抜き出して外部に持ち出そうとしたときなどに、それを検知して、情報の送信をブロックできるという。

 Connected Backup 8は、クライアントPCのユーザーセルフ型バックアップだ。重複排除や差分バックアップ、データ圧縮などで限られたネットワーク帯域でも確実にバックアップが可能で、フロント業務に支障を与えないという。

 ポリシー設定による自動バックアップが可能であるほか、ユーザー自身がバックアップやリストアを行うことができる。「もし、内部で不正があった場合、不正の証拠となるデータの入ったPCを壊されたとしても、社内にあるバックアップで企業で証拠を保全できる。バックアップされたデータを変更不可とするホールド機能も搭載されている」(春木氏)。旧オートノミー買収前から、HP自身がユーザーとして同製品を利用していたという。

 同製品はOSのバージョンに依存しないため、OSの変更の際のデータ移行にも利用できるという。実際、Windows XPのサボート終了を受けて、そうした使い方が増えているとした。PCだけでなく、iPadなどのモバイル端末からバックアップデータにアクセスできることもユニークな点だとした。

 TeleFormは、高認識OCR機能を搭載し、データ入力の自動化とイメージキャプチャを同時に実現できるという。OCR製品は、読める帳票が限られていたり、OCR専用帳票のプロセスを踏んで作る必要があったりする。TeleFormの場合、ユーザー企業が簡単にOCR専用帳票が作れると言う。

 販売パートナーのハンモックが提供するWOCRによって、日本語の認識率を上げられると説明。WOCRは、TeleFormのOCRを通した後、さらにハンモックのOCRを通す技術だ。HPは今後もハンモックと協業してTeleFormを展開していくという。

 Consolidated Archiveは、HPとオートノミーの製品を統合した新製品で、国内販売は初となる。TeleFormとConnected Backupは、旧オートノミー時代から国内で販売されている。Connected Backupのパートナーは加賀ソルネット、ティエスエスリンク、日立システムズ、日立ソリューションズ、ベル・データで、TeleFormはハンモックとなる。

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