4: Scapple
ブレーンストーミングや、一瞬で消えてしまうことも多い複雑な考えをすばやくとらえるプロセスの問題は、そうした情報を優雅にとらえたいという誘惑が常に存在することだ。ブレーンストーミングとはそういうものではない。複雑な概念や思考パターン、さらには意識の流れのように思えるアイデアを深く掘り下げるときは、そうした情報を簡単に記録でき、なおかつ、そのプロセスがブレーンストーミング自体に悪影響を与えないような手段が必要になる。
ホワイトボードの人気が高いのはそのためだ。ホワイトボードを使えば、アイデアをすぐにとらえることができる。しかし、ホワイトボードに描いたスケッチをほかの人に配布するには、高価な電子ホワイトボードを用意するか、iPhoneで安っぽい写真を撮影しなければならない。それに、ホワイトボードのスケッチはどうやって編集するのか。基本的にそんな心配は忘れていい。すべてを消して最初からやり直し、その際に編集を加えるというなら話は別だが。
「Scapple」(画像D)はOS X向けの低価格ブレーンストーミングアプリケーションだ。Appleユーザーは、さまざまな要素をすばやくリスト化して、それらの要素の関係性を直観的に示し、その結果をキャプチャしてほかのユーザーにPDFとして配布できる。
画像DScappleでは、メモの形やフォントカラー、背景を変えることができる。便利な右クリックメニューを使えば、項目や要素の関係性を示す矢印の追加や編集が可能。Scappleは、プロセス、階層構造、複雑な関係性を理解したり、洗練させたりするのに苦労しているときに、思考やアイデアを記録して、簡単に元に戻せる変更を行える(ブレーンストーミングを行うときには極めて重要な行為)便利なツールだ。
5: OmniGraffle
ワープロプログラム、スプレッドシートアプリケーション、スライドショーソフトウェアはビジネスに欠かせないツールだが、ビジネスユーザーは、組織図やダイアグラム、ワイヤーフレーム、ワークフローの作成が必要になることもよくある。一般的なビジネスアプリケーションはそれらのタスクにあまり適していない。そこで「OmniGraffle」(画像E)の出番だ。このグラフィカルな文書作成プログラムは、魅力的なダイアグラムやワークフローの作成に大きな威力を発揮するツールだ。
画像E多くのユーザーは、慣れ親しんだ一次元的な文書、スプレッドシート、プレゼンテーションのプログラムを使い続けている。そうした人も、OmniGraffleのようなツールのグラフィック機能を利用することで、より自由な思考ができるようになる。Roger von Oech氏は大きな影響を与えた著書「Whack on the Side of the Head」の中で、思考停止状態を打破することの重要性を指摘した。OmniGraffleでは、まさにそれを実行するためのツールを利用できる。
本記事で紹介できなかったアプリ
自分のお気に入りのビジネスアプリが本記事で紹介されていない、という人はいるだろうか。お勧めのアプリがあったら紹介してほしい。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。