Microsoftは「Windows」互換の開発用ボードコンピュータ「Sharks Cove」の予約受付を開始し、流行になってきているミニPC分野についに参入した。
4月の「Build 2014」カンファレンスで初めて披露された、「Raspberry Pi」によく似たこのデバイスは、MicrosoftとIntel、製造を担当するCircuitCoの協力によって生み出された製品だ。
この製品は、携帯電話やタブレット、類似のSystem on a Chip(SoC)プラットフォームといった、Windowsが稼働するモバイル機器向けのソフトウェアやドライバの開発を促進するという目的で設計されている。
1パイント(約470ml)の容器に収まるこのPCには「Intel HD Graphics」を搭載した1.33GHzの「Intel Atom」プロセッサと、16GバイトのeMMCストレージ、ディスプレイやカメラを接続するためのMobile Industry Processor Interface(MIPI)コネクタ、HDMIポート、USB 2.0ポート1基、電源用のMicro-USBポート1基が装備されている。なお、イーサネットやWi-FiはUSB経由でのみ利用可能となっているため、ユーザーはUSBアダプタ経由でインターネットやその他のネットワークに接続する必要がある。
299ドルという同製品の価格は、Raspberry Piや「Arduino」といった同種のボードコンピュータ製品に比べるとかなり高めに設定されている。Microsoftによると、この価格にはハードウェアと「Windows 8.1」のイメージのほか、若干具体性に欠けるもののSharks Coveに適用する必要のある「ユーティリティ」のコストが含まれているという。
それでもMicrosoftは、独立系ハードウェアベンダー(IHV)やハードウェア愛好家であれば、35ドルの「Raspberry Pi Model B」よりも8倍以上高価なこのボードコンピュータを購入してくれると考えている。同様に開発者をターゲットにしているIntel自身の「Galileo」ボードもずっと安い価格設定となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。