Appleの「iPhone」「iPad」「Mac」は初期状態でも便利なデバイスだが、ビジネスアプリケーションをいくつか追加することで、強力な生産性ツールに早変わりする。本記事では、プロフェッショナルがすべての新型「iOS」デバイスと「OS X」デバイスにインストールし、適切に設定しておくべき最高のビジネスアプリを5つ紹介する。
1: iWorkスイート
Appleの「iWork」スイート(画像A)は、ビジネス文書、スプレッドシート、プレゼンテーション作成用の信頼できるプログラム群を提供する。iPhoneやiPadの比較的小さな画面で作業する際も、一般的なタスクを直観的に実行しやすい設計になっている。
画像A魅力的なテンプレートが含まれており、好印象を与える報告書、手紙、履歴書、図表、スプレッドシート、スライドショーなどを簡単にデザインできる。iWorkに統合されたAppleの「iCloud」サービスを利用すれば、iPhone、iPad、Macといった複数のデバイス間で文書やスプレッドシート、プレゼンテーションを共有するのも簡単だ。
2: Mail
電子メール(ビジネスにおいて最も重要なアプリケーションと言っていいだろう)は、iOSデバイスとOS Xデバイスの両方で非常に快適に動作する。Appleの「Mail」プログラム(画像B)では、電子メールアカウントが「Exchange」サーバでも、POP3やIMAPでも、さらにはコスト意識の高い多くの組織が好んで使う「Gmail」であっても、メールボックスに簡単に接続できる。
画像BiPhoneの小さな画面でも、Mailを使うのは快適な体験だ。多くのユーザーが日常的に利用する情報やタスクに集中できるように合理化されている。メッセージは小さなディスプレイに合わせて調整されるため、電子メールはくっきりときれいに表示され、読みやすい。
OS XのMailアプリケーション自体はナビゲートしやすいインターフェース内で複雑な機能(複数の電子メールアカウントのサポート、あらかじめ設定された複数の署名、自動処理ルールのサポート、重要なメッセージをユーザーに自動通知できる「Smart Mailbox」、カスタマイズ可能なビューなど)を提供する。デフォルトで表示されるインターフェースはいくつかのメニューバー項目だけなので、電子メールメッセージの閲覧、作成、返信に集中できる。
3: WriteRoom
現代のビジネスユーザーは、多くの機能を同時に管理する重圧に苦しみながら、複数の仕事を一度にこなすプロフェッショナルだ。もちろん、そうしたマルチタスキングが必ずしも能率的であるとは限らない。特に効率が落ちるのが、集中力を求められるタスクやプロセスを完了する必要があるときだ。
Hog Bay Softwareの「WriteRoom」(画像C)は、筆者が昔から気に入っているOS Xアプリケーションの1つだ。全画面モードで実行すると、電子メールアラートをはじめとする通知など、ユーザーの集中力を乱して作業を引き延ばす誘因になるものが表示されなくなる。
画像C機密性の高い電子メールの下書き、複雑なメモの作成、レポートの文章の準備、メモやそれに類似した情報の記録などを行う必要があるときは、WriteRoomを利用しよう。集中力を削ぐ情報を遮断して当面のタスクに集中するための安価(9.99ドル/日本では1000円)な手段だ。ほかのワープロアプリやメモ作成アプリは、多くの場合不要な追加機能(数式編集、メールマージ操作、目次や脚注の作成など)が大量に搭載されているものもあり、苛立ちを覚えることや、扱いにくいことがある。一方、WriteRoomは基本的な操作にうまく対処している。