日立システムズとCLIMB Factoryは8月7日、ウェアラブル端末とクラウドを活用した、スポーツ選手の体調管理支援システムの実証実験を開始した。公益財団法人日本ラグビーフットボール協会の協力を得て、“女子セブンズ(7人制ラグビー)”の日本代表候補選手たちが参加する「女子セブンズシニアアカデミー」の選手やスタッフ約30人を対象にする。12月末まで展開する。
実験では、リストバンド型のライフレコーダーで運動や睡眠、休息を含む生活データを取得してデジタル化、可視化する日立システムズのライフログクラウドサービスと、CLIMB Factoryが得意とするアスリートの体調管理に関するクラウドを組み合わせてコンディショニング管理支援システムを構築する。
選手本人が感じている体調についての主観的な情報と、ライフレコーダーや体組成計などで取得する客観的な情報を統合してデータベースに蓄積し、体調を管理して、コーチやトレーナーが指導する際の各選手の状態把握のためのツールとして活用する。
コンディショニング管理システムのイメージ(日立システムズ提供)
現在、女子セブンズアカデミーは、直近の世界規模の大会となる9月のIRB女子セブンズワールドシリーズコアチーム昇格決定大会、9月のアジア競技大会(韓国)を目指して強化中であり、今回のコンディショニング管理支援システムの実証は、大会に向けた強化の一環となる。
日本ラグビー協会が進める女子セブンズの強化活動の中で、普段はそれぞれのチームや会社で活動している選手の体調の状況をシステムで適切に把握し、コンディションに応じた選手の練習プランやスケジュールの策定、より効果的なアドバイスなどにつなげていくという。