どのデータベース管理システム(DBMS)が最も人気が高いかを判断するのは難しい。DB-Enginesは毎月、この作業に挑戦している。同社のランキングによると、「Oracle Database」が依然としてDBMSのトップで、OracleのオープンソースDBMSである「MySQL」が僅差で続く。その後には「Microsoft SQL Server」が迫っている。
この3大データベースの後には大きなギャップがあり、「PostgreSQL」が4位に着けている。NoSQLデータベースとして主流となっている「MongoDB」が5位。PostgreSQLは大きく差をつけられた4位ではあるが、トップ10に入ったDBMSの中で上位への勢いが最も大きい。
人気の有無を判断するにあたり、DB-Engineは以下の要素を用いている。
- ウェブサイトでのメンションの数(検索エンジンによる検索結果の数で集計)。現在はGoogleとBingを使用している。関連する結果のみを集計するために、”<システムの名称> database”で検索している(例えば"Oracle database")。
- システムに関する一般的な関心。「Google Trends」での検索頻度で集計。
- システムに関する技術的議論の頻度。良く知られたIT関連Q&AサイトであるStack OverflowとDBA Stack Exchangeにおける、関連する質問の数と関心のあるユーザーの数で集計。
- システムへのメンションがある求人の数。大手求人検索サイトのIndeedとSimply Hiredでの求人数で集計。
- プロフェッショナル向けネットワークにおいて、システムへのメンションがあるプロフィールの数。世界的に最も普及しているプロフェッショナル向けネットワークであるLinkedInを利用。
- ソーシャルネットワークでの関連性。システムへのメンションがあるTwitter上でのツイート数で集計。
さらに同社は各システムに関する人気度の重みを、個別のパラメータで標準化、平均化することにより算出している。
DB-Engineによる分析は、現在のDBMSに関するその他の興味深い事実も示している。まず、NoSQLなど新しいスタイルのDBMS設計が騒がれているが、実際のところリレーショナルDBMS(RDBMS)が依然として使われているという点だ。他のすべてのシステムを合わせても、RDBMSの86%という市場シェアには遠く及ばない。
リレーショナルDBMSが依然として大きな市場シェアを占めている。
DB-Enginesの数字はまた、商用DBMSが依然として市場の多くを占めていることを示している。一方、オープンソースのDBMS(MySQL、PostgreSQL、MariaDBなど)が、商用の競合DBMSのシェアを奪いつつある。
つまり、ビッグデータなどがいろいろと注目されているが、実際には従来型のDBMSが依然として支配的ということだ。
商用DBMSが依然として支配的だが、オープンソースのDBMSは徐々に勢いを増している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。