慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)では、約6000人の教員や学生が利用するクラウドストレージを3月から稼働させている。授業やゼミ、サークル、または他大学との共同研究といった単位でメンバー間でデータを共有している。日商エレクトロニクスとシトリックス・システムズ・ジャパンが9月9日に発表した。
これまでSFCでは、教員や学生にファイルサーバの領域を割り当てていた。「授業やゼミ、またサークルなどの単位でファイルを共有したい」「スマートフォンやタブレット端末でもファイルを利用したい」といった要望があり、これらの要望を満たす機能を持つオンラインストレージの導入を検討していたという。
オンラインストレージは一般的にパブリッククラウドへデータを保管するが、SFCではオンプレミスでデータの安全性が担保できるシステムを条件に選定、検証し、利便性と安全性を確認した上でクラウドストレージ「Citrix ShareFile」の導入を決定した。
利用イメージ(シトリックス提供)
ShareFileを選定した理由としては、パブリッククラウドにデータを持ち出すことなくユーザー自身が管理するストレージにデータを保存できることが第一のポイントとなった。セキュリティ面のみならず、キャンパス内のストレージをデータの保存先として利用することでパブリッククラウドを利用する場合と比べファイルのアップロード、ダウンロードにかかる時間を大幅に短縮できたという。
約6000人と大規模なユーザー数に対応できること、既存の学内認証サーバと連携してユーザー管理ができること、ユーザーからみた使い勝手の良さ、新しいOSに対するアプリケーション開発の速さもShareFileの選定にあたっての大きな評価ポイントとなったという。