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富士通研究所、多様な素材に装着可能な小型薄型のRFIDタグを開発

NO BUDGET

2014-12-04 07:00

 富士通研究所は12月3日、金属や人体などさまざまな素材に装着可能な小型薄型のRFIDタグを開発したと発表した。今回開発したRFIDタグは、電波の制約をなくすことで取り付ける素材を選ばずどこにでも装着可能となり、長さ30mm、 厚さ0.5mmの世界最小の薄型のもの。

 これを活用することで、機械部品の管理や、身に着けたままのIDカードによる入退室管理など、さまざまな場面でのRFIDの利用ができるようになる。富士通研究所では、2015年度の実用化を目指している。

 小型薄型であることが求められるRFIDタグは、金属や人体に装着すると、電波を飛ばしにくくなる性質があるため、取り付ける対象が金属や身に着けるIDカードなどの場合、直接取り付けたまま利用すると、うまく電波が飛ばず通信できないという課題があった。

 従来は、RFIDタグと、取り付け対象との間に空間を確保するための部材(スペーサー)を入れ一定の厚さを確保し、金属や人体の影響を低減させることで、数メートルといった通信距離を実現していた。例えば、スペーサーの厚さを1ミリとして通信距離を2メートル以上にするためには、電波の波長の制約からRFIDタグの長さを75ミリ(電波の波長である約300mmの4分の1)以上にする必要があった。

 今回開発された技術は、RFIDタグをゴムやプラスチックなどの薄い樹脂に巻き付けて、両端を重ねたループ状にする新たな構造で電波を放射するもので、これにより、波長の制約をなくすことができるようになった。

 新しい構造で作られたRFIDタグは、ループ状の部分から発生する本来の電波と、タグを金属に貼り付けた場合にその金属に漏れた電流から発生する新たな電波の2つが合成され、金属の上方に放射される。この合成された電波のバランスを最適化することで、通信距離を最大化させることが可能となり、小型薄型の形状でも、数メートルといった距離の通信ができるようになった。

 また、人体には水分が多く含まれ、電気を帯びやすいので、タグを内蔵したIDカードを身に着けた時は、金属に貼り付け時と同じ動作をすることで、人体に貼り付けた影響を軽減することができるという。

 さらに、金属ではないプラスチック製のIDカードや段ボールなどに取り付ける際は、ループ電流から発生する電波のみで動作し、RFIDタグの周囲には、電波の放射を妨げる金属物体がないので、電波がループ状に効率良く広がるため、金属と同様の通信が可能となる。


今回開発したループ状の構造(富士通提供)

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