NVIDIAは自社GPU(Graphic Processor Units)で高性能コンピューティングとエンタープライズデータセンター分野に拡大を遂げている。2月に入りVMwareと提携した同社は、現在の勢いを減速させる要因はないと述べる。
NVIDIAには2つの成長要因がある。自動車とエンタープライズだ。NVIDIAはゲーム界で広く知られ、モバイルでも取り組みを進めており、PC向けにもGPUを作っている。だが第4四半期の業績を発表する電話会議では、仮想化とVMwareの話題が多く取り上げられた。NVIDIAのプロセッサがデータセンターに使われ始めており、同社はエンタープライズでの実装で存在感を増すだろうとアナリストは予想している。
NVIDIAの最高経営責任者(CEO)Jen-Hsun Huang氏は、自社のTeslaプロセッサとGRIDプラットフォームを利用して、企業はグラフィックを多用するアプリケーションの仮想化が可能になると述べている。VMwareとの提携も、自社にとって後押しとなるだろうとする。Huang氏は以下のように述べている。
「自社システムを仮想化したエンタープライズはほぼVMware技術を利用している。VMwareとの組み合わせにより、世界のエンタープライズのおよそ80%とエンゲージができるだろう。われわれのトライアル件数をみても、昨年は400程度だったのが今年は1000件を上回っている。売り上げは増加しており、これが減速する理由は見当たらないというのが私の感覚だ。なにかあるとすれば、さらなる加速につながるだろう」
実際、VMwareの提携によりNVIDIAは市場にリーチできる足がかりを得た。NVIDIAはVMwareの「Horizon 6」と「vSphere 6」でサポートされ、より多くのエンタープライズをターゲットにできる。
NVIDIAの第4四半期の売り上げは前年同期比9%増の12億5000万ドル、1株あたり利益は前年同期比40%増の0.35ドルとなった。非GAAPベースでは1株あたり0.43ドルとなっている。
会計年度2015年通年では、売上高46億8000万ドルに対し、1株あたり利益は1.12ドル。これは前年から13%の増加となる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。