インターネットイニシアティブ(IIJ)と100%子会社のIIJ Americaは米国時間の2月25日、スマートデバイスを管理するクラウド型の管理サービス「IIJ Smart Mobile Managerサービス」を拡充し、新たにIBMの「MaaS360」を提供する試験サービスを4月1日から日本と米国で提供すると発表した。
MaaS360は、スマートフォンなどの端末側にコンテナを導入し、端末内の「個人領域」と「仕事領域」を使い分け、管理するためのツール。もともと、IBMが2013年11月に買収したFiberlink Communicationsが以前から提供していたもの。
IIJ Smart Mobile Managerサービスに追加するMaaS360の画面
リモートロックやデータ消去、デバイス情報の取得といった従来のMDM機能に追加する形で、ロケーションに応じた動的なポリシー適用やBYODのプライバシー設定を実現した。登録デバイスの状態をダッシュボードで把握できる。
端末におけるアプリケーションの配布、削除の機能も実装。AppleのVolume Purchase Programの管理配布にも対応しており、App Storeアプリケーションの一括配信など管理も可能にする。
管理者側で制御できるため、端末紛失時などにビジネス領域に配布するアプリケーションのみ削除するといった対応もできるという。
IIJ Americaのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)を務める松本光吉氏
IIJ Smart Mobile Managerサービスは、企業で利用されるiOSやAndroidデバイスをリモートで一括管理するサービス。既に2万ユーザーが利用している。だが、コンテナ型の端末管理機能については、アプリケーション管理機能などが十分ではなかったため、今回MaaS360を取り入れて補完する。
IIJ Americaのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)を務める松本光吉氏は、「会社に来たらFacebookは使えないようにする」など場所によって利用できるアプリケーションを制御するGEO Fencing機能など、端末を詳細に管理するさまざまな機能を含めており、価格性能比は高いと考えている」と話している。
日本国内でのサービス価格は、30デバイス分のライセンスを含めて月額1万円(税抜)を予定している。