愛媛県と日本マイクロソフトは5月14日、2014年1月から今年の3月まで共同で実施してきた「地域活性化協働プログラム」の活動報告会を開催した。自転車で通行可能な海上国道「瀬戸内しまなみ海道」の情報を、国内外の自転車愛好家に発信する取り組みを通じて、地域活性化を図ろうというものだ。
具体的には、ユーザー参加型の情報サイト「愛媛マルゴト自転車道サービスサイト」を共同で構築・運営することにより、県内において、(1)障碍者の就労支援、(2)NPO基盤の強化、(3)IT人材育成という3つの効果を狙った。
愛媛県松山市を走る路面電車沿いに建つ愛媛県庁舎
愛媛マルゴト自転車道サービスサイトは、国内外の自転車愛好家に向けて県内自転車道の情報を発信すると同時に、自転車愛好家や県民からの投稿をFacebookやYouTube、県のブログへ自動的に再発信する。
サイトの基盤には、パブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」、CRM(顧客管理)クラウドサービス「Microsoft Dynamics CRM」を用いている。
Azureから、サイトの認証機能、投稿情報の受け入れと管理を行うストレージサービス、SNS連携機能、地図サービス連携機能、投稿情報をサイト上に表示する機能を提供。Dynamics CRMで投稿情報を管理、分析している。
愛媛マルゴト自転車道サービスサイトは、自転車愛好家に向けて県内自転車道の情報を発信する
障碍のある人々にAzureの技術指導、メンテナンスを委託
障碍者の就労支援として、愛媛マルゴト自転車道サービスサイトのメンテナンス、バージョンアップなどの管理運営を、障碍者就労支援を行っているNPOや、障碍者を雇用するIT企業を通じて、対象者に委託する。
事業委託のために、今回の協働プログラムでは、NPOおよび企業に所属する障碍者と指導員を対象に、AzureとDynamics CRMの技術習得講座を実施した。