AzureとDynamics CRMで地域活性化--愛媛県とマイクロソフトの取り組み - (page 2)

羽野三千世 (編集部)

2015-05-16 10:00

クラウド開発技術を身につけることによる大きなメリット


日本マイクロソフト 技術統括室 プリンシパルアドバイザーの大島友子氏

 日本マイクロソフト 技術統括室 プリンシパルアドバイザーの大島友子氏は、「愛媛県には、障碍者へのICT関連の仕事依頼を共同受注する団体“e-ICA(Ehime ICT Challenged Association)”が運営されていた」と振り返る。

 今回の障碍者就労支援の取り組みは、e-ICAに加盟するシステム構築事業者であるNPO法人ぶうしすてむ、フェローシステムと企画から連携することで、円滑に進行したという。


愛媛県県民環境部県民生活局 男女参画・県民協働課 担当係長の石丸正雄氏

 愛媛県県民環境部県民生活局 男女参画・県民協働課 担当係長の石丸正雄氏は、「サイトの管理運営業務で創出される障碍者雇用の人数は10人程度」とする。

 だが、サイト管理運営に関わった障碍者は最新のクラウド環境の開発スキルを習得できるため、将来の就労機会が拡がる。10人の雇用枠を次へ次へと引き継いでいくことで、大きな障碍者就労支援になると述べた。


AzureとDynamics CRMの仕組み活用のアイデアを競う

 県内のNPO基盤強化のための取り組みとして、NPOの情報発信力を強化する施策を実施した。協働プログラム期間中に、計4回のプレゼンテーション講座を開催。2月には、NPO向けのプレゼンコンテストを実施した。

 コンテストでは、協働プログラム終了後の課題である「愛媛マルゴト自転車道サービスサイト」の仕組みを県内で横展開するアイデアについて、県内の6つのNPOがプレゼンした。


日本マイクロソフト 執行役 社長室長の牧野益巳氏

 日本マイクロソフト 執行役 社長室長の牧野益巳氏によれば、AzureとDynamics CRMを使ったユーザー参加型情報サイトの仕組みは、サンフランシスコとロンドンで構築された住民連携サービスを応用したものだという。

 「サンフランシスコとロンドンでは、例えば市民が落書きを発見した際に、自治体に対して地図情報付きで通報できる基盤として運営されている。このような自治体での活用実績から、愛媛県でもさまざまな分野に応用できる可能性がある」(牧野氏)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]