EMCジャパンは6月22日、データサービスプラット基盤「EMC VMAX3」において、自動化や統合などの機能を強化すると発表した。
データセンター全体を通じてストレージの自動階層化を実行する「FAST.X」により、エンタープライズデータサービスを複数のプラットフォームにまで拡張できるとしている。
「EMC VMAX3」
機能強化したVMAX3は、ソフトウェアベースのデータサービスと基盤になっているハードウェアを分離することで、ローカルレプリケーション、リモートレプリケーション、ストレージ階層化といったVMAXの各種機能を、EMCの他のプラットフォームや他のベンダーのプラットフォームにまで拡張できる。
またサービスレベル目標(SLO)によって大規模な管理が大幅に簡素化されるため、スタッフの全体的な生産性が高まり、システム環境の管理から実際のビジネスニーズを満たすことに集中できるようになる。
ユーザーは、VMAX3を基盤として柔軟性に優れたストレージインフラを構築でき、これによって意思決定が単一の「フレーム」能力に制限されるようなことがなくなる。また、ユーザーは個々のワークロードに合わせて最適なプラットフォームを選びながら、VMAXの機能を使って、サービスレベルに基づき継続的に保護、管理していくことが可能となる。
今回のVMAX3機能強化の主なハイライトは以下の通り。
“ストレージ階層化の次の波”FAST.X
FAST.Xによって、データセンター全体とデータセンターを越えた環境にまで自動階層化機能を拡張。エンタープライズデータサービスを複数のプラットフォームへと拡張するとともに、サービスレベル目標をVMAX3から他のストレージ デバイスにまで広げられる。
「ViPR Controller」とVMAX3の統合
VMAX3と「EMC ViPR Controller」ソフトウェアの統合によって、ストレージサービスの提供を自動化できる。EMCは、SDDC(Software-Defined Data Center)におけるVMAX3ゲストコンテナでViPR Controllerの機能検証(PoC)を提供している。
「XtremIO」へのストレージ自動階層化
VMAX3と「EMC XtremIO」フラッシュストレージの統合によって、XtremIOによるデータを削減できる。また、VMAX3プラットフォームと「XtremIO X-Brick」を統合して提供するオプションも用意。これにより、低いレイテンシで、圧縮されたデータ層の簡単な展開と管理が可能になる。
クラウドへのストレージ自動階層化
VMAX3と「EMC CloudArray」の統合によって、アクティブなワークロードをコスト効率に優れたクラウドストレージに移動できる。これにより、ストレージコストを最大40%削減するとともに、拡張性に優れたバックアップ容量を確保できる。
VMAX3アクティブ/アクティブレプリケーション
VMAX3において年内にも、新たに強化した「SRDF/Metro」機能を通じて、ノンストップのデータアクセスと最適なリソースバランスを実現するアクティブ/アクティブの高可用性環境を提供。