NECは7月7日、垂直統合型システム製品「NEC Solution Platforms」に「Cloud Platform Suite(CPS) R5」を追加、販売を開始した。「Cloud Platform Suite エンタープライズパッケージ R5」(税別価格3860万円~)、「Cloud Platform Suite ベーシックパッケージ R5」(同1300万円~)、「Cloud Platform Suite ライトパッケージ R5」(同220万円~)の3種類が用意されている。8月下旬から出荷する。
CPSは、ハードウェアとソフトウェアを組み合せて事前に設計、検証、構築し、ドキュメントをまとめて提供するセット製品。迅速かつ容易に導入できることから、ビジネス環境の変化やビジネスサイクルの加速に対応できるシステム基盤としてニーズが高まっている。
垂直統合型システムは一般的に固定されたシステム構成となっており、ユーザーニーズの多様化に追随しづらいという課題があった。そこで今回、サーバや仮想化ソフトウェアなどの組み合せパターンを拡張することで柔軟なシステム構成に対応できるようにしたという。
CPS R5(NEC提供)
CPS R5は、垂直統合型システムの特長である導入の容易さに加え、サーバや仮想化ソフトウェアなどを選択可能とし、組み合せパターンを22種に拡張。従来と比べ小規模な構成であるサーバ単体で提供できる「ライトパッケージ」を用意した。大容量のストレージが不要で初期コストを抑えたサーバ単体からの導入が可能となった。今後も選択可能なサーバやストレージなどを拡充することで組み合せパターンを拡張していく予定。
セルフサービスポータルを利用することで、利用部門は仮想マシンの申請や電源操作などの日常運用を管理部門に依頼せずに直接行えるようになっている。これにより、利用部門の利便性を向上させるとともに、管理部門の運用負荷を軽減するという。ITリソースの使用状況をビジュアルで表示することで、仮想マシンの追加や削除などのリソース管理を容易に実現するとしている。
災害対策やシステムピーク時のリソース増強などの用途で、自社保有の環境に加えてクラウド基盤サービスを併用するハイブリッドクラウドへの関心が高まっている。「NEC Cloud IaaS」とCPSを併用する場合、Cloud IaaSのセルフサービスポータルから一元的に監視でき、効率的な管理を実現すると説明している。