SAPは米国時間7月28日、オンプレミス版の「Business Suite 4 SAP HANA(SAP S/4HANA)」を30日間試用できるようにしたと発表した。ただし、試用するには「Amazon Web Services(AWS)」のアカウントが必要となる。
SAPはライセンス販売からクラウドでのサービス提供に軸足を移してきている。同社は主要顧客の目をS/4HANAに向けさせる必要があるものの、顧客の多くはオンプレミスを主体としており、クラウドはさほど利用していない。なお、クラウド版のS/4HANAでは既に14日間の試用が可能になっている。
また同社は、S/4HANAを試用してもらうことで、新たなユーザエクスペリエンスと「SAP HANA」プラットフォームの良さを知ってもらい、アップグレードに結びつける必要もある。30日間という試用期間を設けることで、ビジネスプロセスのワークフローと「SAP Fiori」インターフェースの概要も把握できるようになっている。
さらにSAPは、クラウドやオンプレミス、ハイブリッドという形態での配備に向けたシナリオを提供している。同社は「SAP Activate」というサービスにより、自社ソフトウェアを容易に活用できるようにしようと取り組んでいる。
SAPはオンプレミス版S/4HANAの試用に関する手順書の中で、AWSのアカウントとセキュリティ認証情報を取得している必要があると説明している。また試用する顧客は、AWSのインスタンス料金に加えて、データ転送とストレージのコストも支払う必要があるという。
手順書からの抜粋
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。