Androidの脆弱性「Certifi-Gate」、悪用事例をCheck Pointが報告

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2015-08-11 11:16

 リモートサポートツールは危険を伴う。だからCheck Pointが先に「Certifi-Gate」として明らかにしたAndroidベースのmobile Remote Support Tool(mRST)アプリのセキュリティ欠陥の存在は、大きなニュースとなった。mRSTのアクセス権をもつマルウェアに感染したAndroidデバイスの乗っ取りが可能となるのだ。

 Check Pointは今回、このCertifi-Gateを悪用した事例を実際に確認したと報告している。

 Check Pointのモバイル脅威予防担当技術リーダーAvi Bashan氏は電子メールにて、「先週Certifi-Gateを発表した際、同時にアプリ『Certifi-gate Scanner』を発表した。デバイスをスキャンして感染したアプリがないか、脆弱性が利用されていないかをチェックできるものだ。Certifi-Gateが悪用されているいくつかの事例をこのアプリが確認した。現在、この悪用についてさらなる情報を収集しているところだ」と述べた。

 Bashan氏によると、Check PointはGoogleと関係するベンダーに連絡を取ったが、Certifi-Gate向けのパッチを作成中だと聞いて以来、最新情報はないという。一方で、世界中の何も知らないベンダーやプログラマーによるアプリケーションが利用する証明書とひも付けされているため、パッチプロセスは通常の脆弱性と比較して難しいだろうとも述べた。

 一方、Certifi-Gateのセキュリティ欠陥を修正したというベンダーがある。TeamViewerだ。

 TeamViewerは「『TeamViewer QuickSupport for Android』の最新版はセキュリティメカニズムを改善しており、内部のアプリコンポーネント間のやりとりを安全にする。これにより、『QuickSupport』アプリ、感染したデバイス上のアドオンの誤用を予防する」と電子メールで述べた。

 RsupportKoino AnySupportCommuniTake Remote Careなどの企業も、自分たちのアプリがセキュリティ欠陥を悪用されないように修正中だと述べている。

 Googleは、この問題には責任がないという姿勢だ。Googleの担当者は電子メールで、セキュリティ研究者の取り組みに感謝を表しつつ、「Nexus」はこの問題の影響を受けず、悪用しようとする試みを観測していないとした。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]