ネオファースト生命保険は、保険契約に関わる手続きを一括管理する契約管理システムなど、保険商品の提供に必要な各種システムを含む新たな保険業務システムの稼働を8月13日から開始した。システムの構築、運用、保守を手掛ける日立製作所が8月24日に発表した。

システムの概要図(日立提供)
第一生命グループであるネオファースト生命では、近年増加している保険商品の比較検討を望む顧客に向けて、多様化するニーズの変化を先取りし、シンプルな保険商品を簡単な手続きですばやく提供することで、新たな顧客満足の創造を目指す。この目標の実現に向け、保険業務システムの刷新を決めた。
新保険業務システムは、保険会社の基幹業務を実施するための契約管理システムをはじめ、販売代理店が保険料を見積もりるためのウェブシステムや、各代理店に関する情報を管理する代理店、手数料システムなどにより構成されている。
保険会社が利用する業務システムは一般的に、保険商品の変更や追加、契約規約や社内の業務フローの変更などに応じてシステムの機能追加や改修を実施するため、システムが複雑化しやすく、運用、保守コストの低減や新商品開発などの迅速な対応が課題になる。
システムの開発にあたり、業務要件に沿って必要最低限の機能に絞った構成にするとともに、業務アプリケーションを構成する各機能を、独立したソフトウェア部品としてコンポーネント化した。これにより、新商品の開発時に、必要に応じた部品の再利用や運用テスト工程の省略などを可能にした。これらにより、システムのTCO(Total Cost of Ownership)の低減と、短期間かつ柔軟な新商品の開発、提供を実現する。
なお、同システムは日立のデータセンター内に、日立アドバンストサーバ「HA8000シリーズ」やユニファイドストレージ「Hitachi Unified Storage 130」、大企業向けサーバ「EP8000 シリーズ」、統合システム運用管理「JP1」など、日立のハードウェアやソフトウェアを用いて構築したとのこと。また、遠隔地にバックアップセンターを設置することで、大規模災害やシステム障害が発生した場合の業務継続性を確保した。