Googleのブラウザ「Chrome」は今後、暗号化されたコンテンツと安全ではないコンテンツが混在しているページであることを示す黄色の警告を表示しなくなる。
グーグルは米国時間10月13日、「Chrome 46」のリリースとともに、この件について同社のブログで発表した。すぐにでも暗号化するようサイトの運営者に促す狙いもある。
ただし、ブラウザのアドレス欄で、安全であることを示す緑色の「https」は、これまで通り完全に暗号化されたページで表示される。
混在コンテンツのエラーは珍しいものではなく、最新の暗号化技術を利用して完全に暗号化されているものの、暗号化されていない要素も含んでいるウェブサイトに生じる。こうしたエラーは、サードパーティーの企業が提供する暗号化されていないテキストベースの広告やバナー広告が原因であることが多い。暗号化されたサービスを提供すれば、セキュリティ上のメリットを得られるが、実行している広告ネットワークは一握りにとどまる(ただし、Google自体はそうしたサービスを提供している)。
Googleによると、サイトのセキュリティ状況を3種類に分類する新しいシステムは、サイトの安全性をユーザーにより正確に伝えるのに役立つという。新システムでは、HTTPページと軽微なエラーがあるHTTPSページを同じアイコンで表示する。
GoogleのLucas Garron氏とChris Palmer氏は、次のように説明している。「黄色い『三角の警告』アイコンは、HTTPページを示すアイコンと比べて混乱を招きかねないと理解するに至った。これら2つのセキュリティ状況の違いを強調しない方がほとんどのユーザーにとっては良いだろうと考えている。開発者や関心のあるユーザーは、URLが『https://』から始まっているかどうかをチェックすれば、アイコンが同じでも違いが分かる」
Garron氏とPalmer氏によれば、最終的に「安全なサイト」と「安全ではないサイト」という2つのアイコンに減らすことを計画しているという。
CloudFlareの最高経営責任者(CEO)であるMatthew Prince氏は10日、米ZDNetのニューヨークのニュース編集室で交わした会話の中で、混在コンテンツの警告を廃止した方が、長い目で見てインターネットをより安全なものにすることに役立つと説明した。Prince氏は、「混在コンテンツは、サーバ証明書の有効期限切れよりも恐い警告であるべきだろうか?」と述べて頭を振った。CloudFlareはコンテンツ配信サービスとネットワークセキュリティをウェブサイトやサービスに提供している。Prince氏は、同社は混在コンテンツの警告を修正しようと取り組む中で、この問題に「対応」しているとも述べた。
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。