テラデータはIoTにも強い--名物CTOが語る「Analytics of Everything」の現実味 - (page 2)

鈴木恭子

2015-10-27 15:49

――LinkedInもFacebookもソーシャルネットワーク企業だが、彼らと組む意図はどこにあるのか。

 ソーシャルネットワーク企業はウェブスケールが大きい。また、拡張性もあり、利用価値のあるツールを豊富に持っている。一方、われわれは分析技術(製品)に長けていると自負している。こうしたツールとわれわれの技術を組み合わせてパッケージ化し、新しいツールを作成し、多くの人々に提供したいと考えている。

 多くの企業は、独自開発したソフトを自分たちだけで利用している。しかし、われわれは、「面白いアイデアを持った人が作ったツールをさらに使いやすくしてみんなに使ってもらう」という方針だ。

――今回のPARTNERSでは「データレイク」という言葉がほとんど登場しなかった。データの扱いについて戦略的な変更があったのか。

 個人的見解だが、「データレイク」という言葉は好きではない。なぜなら「レイク(湖)」は自然界の産物であり、意図的にデータを貯めるという意味にはそぐわないからだ。今でも(Teradataの)マーケティング部門は使っているが、個人的には「データレザボア(データ貯蔵庫)」という言葉を利用している。

――IoTの今後について見解を聞かせてほしい。

 過去において分析は、金融やテレコムといった、主にBtoCの分野で顧客理解のために利用されていた。しかし、IoTは“モノ”からデータを収集できるという意味において、製造業などで(分析の)効力を発揮するだろう。

 最近はIIoT(Industrial Internet of Things)という言葉が登場しているが、IoTで製造業が活性化することは疑いの余地がない。実際、自動車やエレベータなどをインターネットに接続し、利用状況を分析して次のビジネスにつなげる動きが高まっている。

――最後にIoTとセキュリティについて見解を聞かせてほしい。データをやり取りするソフトウェアの信頼性は、どのように担保すべきなのか。

 センサデータは完璧ではない。分析する側はその状況を加味して測定値を見極める必要がある。IoTに参入している企業は、データの安全性をどう担保するかに腐心しており、同時に巨額との投資も行っている。この課題は今後も大きなトピックとなるだろう。

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