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「ビジネス=セキュリティ」の時代になってきた:パロアルトネットワークス

大河原克行

2015-12-17 08:00

 次世代セキュリティプラットフォームを提唱するPalo Alto Networksの成長が著しい。先頃発表された2016年度第1四半期(2015年8~10月)の業績は、売上高が前年同期比55%増という高い伸びを記録。2015年度通期の前年比55%増の9億2810万ドルの勢いを維持してみせた。

 「サイバーセキュリティの時代になり、Palo Alto Networksが提供する次世代セキュリティプラットフォームがユーザーの課題を解決する唯一の手段になっていることが成長の要因」とする、日本法人代表執行役員会長兼社長のアリイ・ヒロシ氏に話を聞いた。

競合は追い付けない

――この1年を振り返るとどんな進化を遂げたといえますか。

 Palo Alto Networksが単なるファイアウォールの会社ではなく、次世代セキュリティプラットフォームの会社になったこと、それを多くの人にご理解いただけたことが、この1年の大きな変化であり、進化だと言えます。

 先進のエンドポイント保護製品「Traps」の提供開始、クラウドベースのサンドボックス環境である「WildFire」の広がり。そして、WildFireを利用している6000社以上の企業の情報をもとに提供している脅威分析サービス「AutoFocus」も高い評価を受けています。さらに、SaaSの安全な利用を実現する新たなクラウドベースのセキュリティサービス「Aperture」は、米国での提供開始に続き、来年春には日本でも提供を開始する予定です。

 こうした当社の製品やサービスが強化される一方で、サイバーセキュリティが注目されるようになり、これまでのようなポイントソリューションでは通用しないことを、多くのユーザーが理解し始めています。入り口や出口だけで情報を守る時代は終わり、アプリケーションやデータ、ファイルまでも監視しないと脅威に対抗できないことは、もはや常識となりつつあります。

パロアルトネットワークス 代表執行役員会長兼社長 アリイ ヒロシ氏
パロアルトネットワークス 代表執行役員会長兼社長 アリイ ヒロシ氏

――ユーザー側の意識変化はどんなところで感じますか。

 一番の変化は、企業の経営層の認識が大きく変わってきたという点です。セキュリティに対する今までの認識は、いわば「バックオフィス扱い」でした。

 しかし、企業の経営トップが、情報をいかに守るかということに対して強い意識を持ち始め、ボードメンバーの議論の中でもセキュリティはビジネスに不可欠であるという前提で話し合いが行われている。つまり、「ビジネス=セキュリティ」の時代になってきたと言えます。そして、今までのようなレガシー型のセキュリティ対策では通用しないという認識が広がっている点も見逃せません。

 この背景には、日本年金機構の情報漏えいの問題が大きく作用しています。株主に対する責任やビジネスインパクトといった点からもセキュリティ対策の重要性を認識し、これからは、セキュリティにおける「プロセス」「プロテクション」「プリペア」「プリベンション」というすべての取り組みが重要であることが浸透し始めているのではないでしょうか。

 攻撃する側はローコストで、しかも新たに技術を活用できる環境にあります。そして、攻撃側にとってみれば、ポイントソリューションでの対策はむしろアタックしやすい環境でしかない。ポイントソリューションでは限界であり、これからはプラットフォームとして、これを立ち向かわなくてはならないといえます。

――ユーザーの認識が変化する中でどんな強みを発揮しますか。

 今からわずか5年前には、企業の多くが既存のファイアウォールのままでセキュリティ対策は大丈夫だと言っていました。しかし、ここにきて、それでは通用しないということがわかってきた。そして、それにあわせて、セキュリティベンダー各社が口を揃えたように“次世代ファイアウォール”という言葉を使い始めました。

 しかし、本当の意味で次世代ファイアウォールを実現しているのはPalo Alto Networksしかないと自負しています。他社がやっている次世代ファイアウォールは、既存のファィアウォールやセキュリティソリューションに付け足しをする形で作り上げたものばかりです。

 ですから、実際に導入してみると、5つのぐらいのセキュリティソリューションを組み合わせているため、異なるシステムを用意したり、それぞれに異なるスキルのエンジニアを用意したりといったことが発生している。だから、使ってみると動かない、あるいは求めていた水準まで実現できていないということが起こっているのです。

 Palo Alto Networksは10年前から、今の時代を見据えたファィアウォールを設計し、それをもとに進化を続けてきました。だからこそ、いまユーザーが求めている次世代ファイアウォールが実現できるのです。われわれが語る次世代セキュリティプラットフォームと、他社が言う次世代セキュリティプラットフォームはまったく別のものであること、そして、われわれはトータルのプラットフォームとして、すでに製品、サービスを揃えている点が違うのです。

 これは、PoC(概念実証)をやれば、すぐにわかります。実現する価値の差が明確に出てきます。他社も、今から次世代ファイアウォールに取り組めば、5年後にはわれわれと同じものを作れるようになるでしょう。しかし、5年後には、われわれは次のステップへと移行している。この差を縮めることはできないと考えています。

 次世代セキュリティプラットフォームにおいて、リーダーシップと明確なビジョンを持っているのがPalo Alto Networksだと言えます。セキュリティベンダーの顔ぶれは3年後、5年後には変わっているのではないでしょうか。それは求められるセキュリティが変わっているからです。その転換期が今だと言えます。

――日本における課題はありますか。

 最大の課題は、人が足りないということです。

 全世界では現在、2万6000社の顧客があり、四半期ごとに1000社ずつ増加しています。米国でも2600人体制へと増加。2016年には3000人を突破することになります。

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