アップル、「CloudKit」をアップデート--閉鎖するParseの代替候補になるか

ZDNet Japan Staff

2016-02-08 11:49

 Appleは米国時間2月5日、Mac OS XおよびiOSアプリのバックエンド・アズ・ア・サービス(BaaS)「CloudKit」をアップデートし、サーバ間のリクエストを実現するAPIを追加した。これにより、サーバサイドのプロセスやスクリプトからCloudKitのパブリックデータベースを読み書きすることが可能になった。

 CloudKitはMac OS XやiOS向けのアプリ開発で利用できるBaaSで、Appleが2014年に開催したWWDC(Worldwide Developers Conference)で発表した。「開発者向けiCloud」としており、認証、プライベートとパブリックのデータベース、アセットストレージサービスなどの機能を提供する。2015年のWWDCではウェブフレームワークCloudKit JSを発表。iOS/OS Xで動くCloudKitベースのアプリと同じデータに、ユーザーのApple IDを介してアクセスするウェブインターフェースを構築できるようになっている。

 今回、Server-to-Server Keyを利用して管理者としてパブリックデータベースにアクセスできる機能を追加した。これを利用して、サーバサイドのプロセスやスクリプトからCloudKitのパブリックデータベースを読み込んだり書き出すことが可能になる。

 Apple情報サイトの9to5 Macは今回のアップデートのメリットとして、CloudKitをバックエンドとして利用するアプリに多数の機能を追加できる点を強調。RSSリーダーアプリを例に出し「今後はサーバからCloudKitスタックに新しいフィードアイテムを追加できる。これまでは、CloudKitベースのアプリをユーザーが開いたときにしかアクションがとれず、現実的でなかった。開発者は代わりのツールを使う必要があった」とメリットを説明している。

 同様のモバイル開発者向けツールを手がけ、現在Facebookの傘下にあるParseは米国時間1月28日、サービスを徐々に縮小し、2017年1月28日に完全に終了することを明らかにしている。

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