セールスフォース、「Financial Services Cloud」の一般提供を開始

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2016-03-09 10:50

 Salesforce.comは米国時間3月8日、「Salesforce Financial Services Cloud」の一般提供を同日付けで開始したと発表した。

 同社は金融サービス分野の強化の一環として、顧客管理サービスにおける顧客アカウントや資産の増大に焦点を当て、既存ツールを再編成している。また今回の取り組みは、同社が業界別戦略を推し進めている表れでもある。

 同社によると、Financial Services Cloudの利用料金は1ユーザーあたり1カ月150ドルからである。また、この取り組みに対してテクノロジ面やインテグレーション面で協力するために、20社以上のパートナー企業が同社のエコシステムに参加したとも発表された。

 Financial Services Cloudを担当する同社のゼネラルマネージャーSimon Mulcahy氏は、投資家らが自らのアドバイザーに満足しておらず、財務面や目標面でよりコラボレーションを重視したアドバイスを求めていると述べている。

 同氏は「顧客はアドバイザーに対して、パーソナライズされたガイダンスの提供に向けたステップアップを望んでいる」と述べている。Salesforce.comは従来からあるサービスデスク機能を活用し、より若い顧客と彼らの資産を引きつけるための新たな取り組みを必要としているアドバイザーを支援しようとしている。

 Financial Services Cloudは当面、システムを切り替える必要なしに、より多くの資産を考慮するとともに、生産性を向上させる道を模索している大手企業を念頭に置いているようだ。


 Financial Services Cloudで提供される機能には以下が含まれている。

  • 「Client Profiles」および「Client Households」:これらの機能を用いることで、アドバイザーは各顧客とそのつながりを一覧できるようになる。その目的は顧客との間に1対1の関係を築くことだ。
  • 「Wealth Home Page」:管理タスクを自動化することで、アドバイザーをより生産的にする。
  • 投資家に対するコンサルテーションをいつでも可能にするコラボレーションツール。

 Salesforce.comはこのようなパーソナライゼーションとアドバイスをさまざまな規模で提供する仕組みを作るために、自動化やアナリティクス、エンゲージメントといった技術を組み合わせる計画だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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