クラウド型マーケティングソリューションなどを手掛けるシャノンは3月9日、国内BtoBマーケティングの意識・課題や現状についての調査結果を発表した。マーケティングオートメーション(MA)の導入が進み、一定の効果が認められる一方で、本来MAで得たい最終成果に結びついていない企業の割合が多いことが明らかになったという。
調査はBtoB企業におけるマーケティング活動の現状と課題の抽出を目的として実施され、1月8日から31日の期間に、BtoB企業におけるマーケティング・販促担当者526人を対象ウェブアンケート形式で実施された。主な結果は以下の通り。
導入企業の61%がマーケティングオートメーションの導入効果を感じている
MAを導入した企業は全体の19%だった。そのうち6割が効果を実感しているという結果が出た。実感した効果については「販促・マーケティング活動の成果が可視化できた」「煩雑な作業が解消できた」と回答した。また、MAを導入している企業には専任担当者が複数名おり、予算も高い傾向にある。
(シャノン提供)
マーケティングKPIへの意識が高まり、指標は「量から質」へ変化
マーケティングKPIを設定していない企業は2015年の約4割に対し26.4%と縮小傾向にあり、KPIに対する意識が格段に高まったとしている。今後、採用を考えているKPIとしては「獲得リードからの商談発生率」が上位に挙げられ、直接収益につながる指標に注目が集まっていることがうかがえるとした。
(シャノン提供)
47.9%の企業が「マーケティング活動の成果が見えない」課題を抱え、費用対効果の未把握は73%
マーケターが抱えている課題を質問した結果は、「マーケティング活動の成果が見えない」が3年連続最上位となった。また、実際に費用対効果を把握していない企業は全体の73%という実状も明らかになった。
(シャノン提供)
なお、MA導入効果を感じている企業の100%がPDCAサイクルを回していることも調査から明らかになったという。そこで同社では、MAを導入するだけでなく、成果測定やその結果の分析検証へ取組むことにより効果を確実に生み出すことにつながるとしている。
また、調査を通じてMAの有効性が明らかとなり、今後はユーザー各社とも導入から活用フェーズに移行していくことが予想され、同時に効果測定方法や分析・検証への取り組みの如何によって、導入効果の差が生じてくると予想した。
一方、MA導入・運用におけるスキルやノウハウの活用は一朝一夕には実現しないとも指摘している。