Qualcommは米国時間3月14日、「Snapdragon VR SDK(ソフトウェア開発キット)」を発表した。開発者に向けて、仮想現実(VR)体験をサポートするモバイルプロセッサ「Snapdragon 820」対応のアプリを作成するためのツールを提供する。
同SDKは次の技術をサポートする。
- DSPセンサフュージョン:このSDKはSnapdragon 820に組み込まれた機能を全面的に活用することで、開発者がより応答性と没入感の高い体験を作り出すことを可能にする。そのために、ジャイロスコープや加速度計から「Snapdragon Sensor Core」経由で得られた高周波慣性データと、「Qualcomm Hexagon DSP」によるヘッドポジションの予測処理とを適切に組み合わせる機能に容易にアクセスできるようになっている。
- 高速なMotion to Photon:シングルバッファのレンダリングによる非同期タイムワープをサポート。これにより、3D空間におけるレンダリング画像の高速変換を可能にし、SDK未使用時と比べ、遅延を最大50%低減できる。
- レンズ補正による立体的なレンダリング:色補正やバレル歪みを持つ3D両眼視をサポート。これにより、グラフィックスとビデオの表示品位を向上し、全体的なVR体験をより高度なものにする。
- VRレイヤリング:メニュー、テキスト、その他のオーバーレイを生成し、それらがバーチャルな世界で正しくレンダリングされるようにし、読み取りを困難にするような歪みを低減する。
- 電力管理:QualcommのSymphony System Manager SDKと統合され、関連するCPU、GPU、DSPの消費電力およびパフォーマンス管理を提供する。これにより、低消費電力で発熱が制限されたデバイス上で実行されるVRアプリケーション向けにフレームレートの安定をもたらし、SDK未使用時に比べて消費電力効率を向上させる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。