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「既存のセキュリティに嫌気」--分離技術でマルウェアを無害化するMenlo - (page 3)

山田竜司 (編集部) 吉澤亨史

2016-03-28 07:00

メールの危険なリンクを書き換え

――4500万ドルの出資があったという話だったが、どういう点を評価されたと考えているか。

Efraim氏 既存の製品たちが(テクノロジというよりは)経験と知識でしか動いていなくて、セキュリティに対して課題を持っているからでしょう。ベンチャーキャピタルからは、さまざまなセキュリティ会社からアプローチがあったと聞いていますが、結局私たちを評価していただきました。それは、Menloのアプローチが正しかったということでしょう。

――メール向け製品も検討しているとのことだったが、それはどのようなものか。

Efraim氏 メール経由での感染は、本文内にあるURLリンクと添付ファイルの大きく2つの要因があります。URLリンクへの対策では、Exchange、Gmail、Office 365と連携して、一度Menlo Securityを通します。そこでフィッシングサイトなど問題があるリンクがあれば、これを書き換え、正しいリンクにした上でエンドユーザーに届ける。これをまずこの上半期に取り組んでいきます。

 下半期は添付ファイルへの対応に取り組みます。マルウェアの添付ファイルは基本的に端末上でマルウェアを開いてしまうことが多いと思います。Menloはこれをクラウド基盤上で実施します。Menlo上で怪しいものが見つかればこれを排除し、安全な形で届け、あるいはダウンロードできるように考えています。

 今、マルウェアの侵入は90%がウェブとメールですから、Menloはそこに着目しています。USBメモリなどによる感染は非常に少数派になっているので、そこではなく、90%の大きな可能性の芽を潰すことに注力しています。

――今後の展望は。

Efraim氏 まずは会社を大きくすることです。2016年は従業員数を現在の55人から100人以上にしたいと考えています。エンジニアと、セールスやマーケティングを採用していきます。それからユーザー層を増やすこと。Menloは大手のユーザーも当然使えますし、20万人規模の会社、最小では200人ほどの会社も使っています。規模を問わず、クラウドサービスを使うことによって顧客の負荷を減らすことができますし、運用の面でもお手伝いができます。あとはコンシューマーです。まだコンシューマーまで手が回っていないのが現状です。

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