さらに、目に見える利点のあることも明らかになっている。コンテナを利用している組織の少なくとも72%が、業務上やIT上の目的を「満足できた」、あるいは「期待以上に満足できた」と回答している。IT部門におけるコンテナ導入の主な理由は、開発者の生産性向上(39%)や、マイクロサービスのサポート(36%)となっており、回答者の3分の2以上が期待通りの結果が得られたとしている。
しかし、業務上の目標がどのようなものかについて、この調査では具体的に述べられていない。このため大枠として、柔軟性やアジリティの向上だと推測するしかない。
コンテナ導入における最大の障壁としては、永続的ストレージが、前年の首位であったセキュリティを抜いてトップに躍り出ている。2016年の調査によると、データベースが稼働するコンテナを本番環境に配備する際に表出する永続的ストレージの問題が、コンテナ配備における最大の課題になっているという。なお、今回の調査ではセキュリティは第3位となった。
コンテナに関する教育や理解は依然として課題となっている。また、自社ではまだコンテナを利用していないとした回答者らはその主な理由として、コンテナ技術の知識が十分ではなく、リソースの投資を正当化するための根拠が得られていない点を挙げている。
コンテナの実装をサポートするインフラとして最もよく使用されているのは「Amazon Web Services(AWS)」であり、回答者の41%が利用しているとしている。第2位は社内のデータセンターとなっており(28%)、「Google Compute Engine」や「VMware」環境にコンテナを配備しているとした回答者はともに7%だった。
現在利用しているコンテナオーケストレーションツールをすべて挙げるという設問によると、最も利用されているのは「Kubernetes」(43%)であり、その後には社内で開発したツール(31%)、「Docker Swarm」(29%)、「Amazon EC2 Container Service(Amazon ECS)」(21%)が続いている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。