独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は6月27日、「情報処理安全確保支援士」制度が創設されることを踏まえ、情報処理安全確保支援士と現行の情報処理技術者試験「情報セキュリティスペシャリスト試験」(SC試験)の位置付け、試験実施予定などについて公表した。SC試験は2016年度で終了し、2017年度から新たに同等の位置付けとなる「情報処理安全確保支援士試験」を実施する。
経済産業省は4月27日に、国家資格となる情報処理安全確保支援士制度を2016年度内に新たに創設するとともに、「情報処理安全確保支援士試験」を2017年度から実施することを公表している。この制度は情報セキュリティの専門的な知識、技能を有する専門人材を登録、公表するのもので、支援士試験は、現在実施している国家試験「情報処理技術者試験」のSC試験の内容をベースに実施される。
試験制度における両試験の位置付けは下図のようになっており、これまで情報処理技術者試験制度の枠組みの中で実施してきたSC試験は廃止し、支援士試験制度の中で実施するとされている。
既存のSC試験と支援士試験のレベルは同等の位置付けとなっており、10月の平成28年度秋期試験実施でSC試験を終了する。新たに支援士試験として2017年4月の「平成29年度春期試験」から実施される予定。なお、支援士試験の受験手数料、登録手数料、更新に必要な講習などの詳細は、10月末を目途に決定する。
支援士となる資格を有する者として予定されているのは、主に以下のような者となる。
- 過去の試験区分「情報セキュリティアドミニストレータ試験」「テクニカルエンジニア(情報セキュリティ)試験」の合格者
- SC試験合格者
- 支援士試験を受験し合格した者